St. John of the Crossの生き方に憧れて

受洗後、最初に買ったカトリックの本が「愛への道」。相応しい生き方をしてない。彼に倣う生き方が出来るよう心がけたいです。

塚本邦雄先生の短歌「革命歌作詞家・・・」に寄せて

2010-08-10 04:21:16 | Weblog
週末は東京でした。
人劇フェスを3日手伝ってから、東京に行きました。
たった、20数時間の滞在。
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市川準監督「漂流姫」のような東京の風景でした。
錆付いたような。
それは、揺られるような、
    そして、沈み込むような・・・
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夕陽に、真昼、また、真夜中に見た多摩川の風景です。
聖マリアンヌから瀬田へ。
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ある短歌の会で、塚本邦雄氏の歌
「革命歌作詞家に凭(よ)りかかられて
       すこしづつ液化してゆくピアノ」
(「水葬物語」より)
が話題になりました。
奥村晃作先生のご指導を頂きました。
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以下は、先生にインスパイアされてのわたくしの感想です。
いい点があるとしたら先生のお蔭ですし、
非は、あるとしたら、わたくしの落ち度。
「わたくしは最初こう思いました。
革命作詞家でなく、革命的作詞家でもなく、
革命歌作家でもない。
ひっとして、作者が革命しようとするのは歌そのものか。
だから、それを伏線としてそののち、「改革の意気込み」
なんかが出て来るぞ。
つまり、爆弾を期待してたって訳。
ところが、作詞家は凭りかかろうとしている。
「寄りかかる」より、もっと依存度高く。
そして腐蝕?ピアノは融解せんする。
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ダリの絵。
モチーフは直ぐ分ります。
ピアノ本体の雫が床に落ちる音、その谺すら聞こえそう。
彼程明解。
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その瞬間に気付くと思います。
滴る背景に音のリズムがあることに。
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 ・・・かかられて|すこしずつ・・・
そこで、折り返します。
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句跨り。
それによって強力な仕掛けが隠されました。
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”凭(よ)りかかられて
       すこしづつ液化してゆく”
歌の命がここに宿っていることは瞭然ではありません。
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革命歌作詞家<->ピアノ
凭り<->液化
かかられて<->すこしづつ
・・・・
敢えて、
革命歌作詞家<->してゆくピアノ
シンメトリーを少し壊したところに
”時間衰退のイメージ”が宿ります。」
・・・・
今、4:40AM頃。
大分涼しくなって来た。
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ところで、
二子玉川・瀬田・三軒茶屋・渋谷。
西脇を携えなかったことを後悔する。
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「斉藤由貴ちゃん」
革命家だったんだろうか?青春時代の僕にとって。
「そして、危険?」
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あんな風に抜け出す薄幸の美貌の女革命家の生涯を何時か詠んでみたい。
「春琴抄」の読後そう思う。
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