やってきた薄緑の風にささやかれ
ささやかれてフッと躰がほどける
心ごとほどかれて放たれて
薄霧の原始のなか
ひらひらと灯る
数頭の
蝶
を
みる
幻のように
原始のままの美の片鱗を
大きく背負って
(細い脚では耐えきれないのでしょう
よろめきながら
花の蜜を
吸って
いる
ひらひらひら
強靭な浮力
(強靭でもあるのです
薄霞の鋭い冷気を
溶かし
混ぜ
て
舞う
(美しい
そしてふと
仲間を気遣うかのように
舞を止めたりする
(少女たちの孤独のよう
ひらひら
灯る
原始の
蝶
ささやかれてフッと躰がほどける
心ごとほどかれて放たれて
薄霧の原始のなか
ひらひらと灯る
数頭の
蝶
を
みる
幻のように
原始のままの美の片鱗を
大きく背負って
(細い脚では耐えきれないのでしょう
よろめきながら
花の蜜を
吸って
いる
ひらひらひら
強靭な浮力
(強靭でもあるのです
薄霞の鋭い冷気を
溶かし
混ぜ
て
舞う
(美しい
そしてふと
仲間を気遣うかのように
舞を止めたりする
(少女たちの孤独のよう
ひらひら
灯る
原始の
蝶