マルイ VSR-10 プロスナイパー をベースにしたカスタムガンのご紹介です。
画像左:BLS0.36g弾 画像奥:S&T0.36g弾 画像右:BLS0.40g弾
どこかのバカ:「そのVSRパワー何メートル?」
私:「0.9Jぐらい」
どこかのバカ:「だから弾速は何メートルよ?」
私:「70m/sちょっとかな」
どこかのバカ:「俺のはカスタムして97メートルやで(ドヤ顔)」
彼は自分のカスタムしたM40A3の試射をこの後に勧めてきたのですが、この手のパワーギリギリチューンは”大して飛ばない”のが定番、結果は予想どおりのものでした(笑)
左:0.2g弾ゼロHOP 右:0.36g弾HOP適正時
飛距離が伸びないのは物理の法則に逆らったチューニングを行っているからで、実は弾速を上げることは飛距離を伸ばすのとは真逆の効果を発生させるのです。
原因は ”空気” 、速度を増せばその抵抗は加速度的に増えてしまいます。例えばこの「パワーカスタムε」は0.36g弾に適正HOPを掛けた状態で71.3m/sの弾速を発生させますがM40は97m/sですから36.6%高い弾速となります。でもこんな公式があるのをご存知ですか?
「運動エネルギー(この場合は空気抵抗)は速度の二乗に比例する」
つまり36.6%弾速が高いという事は空気抵抗も加速度的に増えることになります。その差はなんと1.85倍、せっかく上げたパワーも あっという間にそぎ落とされてしまうのです。
対して「パワーカスタムε」の空気抵抗はM40に対して僅かに54%しかありませんので飛距離を稼ぐには圧倒的に有利、おまけにパワーの低下率も54%になる訳ですから銃口直後のパワーが同じなら被弾時は2倍ほど痛くなる計算です。
「じゃあ、彼のM40も0.36g弾を使えばいいじゃないか」となりそうなものですが、実際には0.36gなんて重い弾はとてもじゃないですが普通のエアガンでは飛ばせません。HOPの摩擦がパワーを大きくそぎ落として弾道はヒョロヒョロ、そのメリットを感じることはできないでしょう。この机上の空論を現実のものにするには0.36~0.40g弾に合わせた専用のセッティングが必要になるわけで、つまりそれが「パワーカスタムε」なのです。
そして飛距離が伸びるだけではスナイパーライフルとしては不十分、伸びた分それに見合った精度も求められます。「短いバレルでも十分な精度がある」なんて言えるのは軽い弾を使うノーマルかそれに毛の生えたショボいカスタムガンの話であり、重量弾を使うのであればまだまだ精度を高める余地があります。今回のVSR-10プロスナイパーでは長いバレルに制振材を張り付けることで発射時の共振現象防ぎスナイパーライフルならではの高い命中精度も求めました。
左:ノーマル 右:パワーカスタムε
更に発射音の抑制にも力を入れています。サイレンサーを装着しない(アダプターを付ければ可能ですが)プロスナイパーだからこそ ”ごまかせない” のが発射音の増加です。ノーマル90.8㏈に対して僅か1.7㏈の増加に抑えれたのは制振材や静音構造による効果、それは一般的なの流速チューンやスプリング強化カスタム(さっきのM40など)よりも静かです。
飛距離や命中精度は0.28~0.30g弾を使う 並みのカスタムスナイパーライフル と比べても圧倒的、超ド級の重量弾(0.36g、0.38g、0.4g)を使う究極のアウトレンジウェポン、それが「VSR-10 プロスナイパー パワーカスタムε(イプシロン)」なのです。
水平射飛距離 75m~/0.36~0.40g弾
有効射程距離 85m~/0.36~0.40g弾
最大飛距離 105m~/0.36~0.40g弾
「マルイ VSR-10 プロスナイパー パワーカスタムε」のレビューをお伝えしました。