今なぜ「逗子日記」か?「日記」に対しては「日誌」があります。「逗子日記」か「逗子日誌」は悩みましたが、「逗子日記」でいこうと思いました。それぞれ出来事や思いを述べるのは共通です。ただ、日誌がより客観的な現象や出来事を述べるのに対し日記は主観的です。写真というものを考える時、ある人は「写真は記録と記憶」また、ある人は「写真は向かう写真と受ける写真」だと言います。私は出来事を客観的にドキュメントとして捉える記録としての写真が確かにあると考えますが、突き詰めて考えるとそのドキュメントを選ぶのも写真家の主観です。そして芸術性といった観点から考えると、写真家個人の思いやアイデアを表現するには「日記」の形式になります。
そしてどうして「逗子」なのかという質問があると思います。それは私が住んでいる土地を見ていきたいと考えたからです。私は長年、「サンゴ礁の共生関係」をテーマにしてきました。その後マングローブも撮影しました。そこでは珍しい種のサンゴやマングローブ、生きものたちが被写体です。また、見たことのない自然の状態を追ってきました。ここ逗子の自然に触れて、身近な自然の素晴らしさに気づきました。そしてその素晴らしさは南の島の自然と共通していることも発見しました。そこで、自分が生活している自然やそこに共生している生き物たち、歴史やさらに社会をテーマに撮影していこうと考えました。例えば絶景は幾度も見れば飽きてしまします。流行りのドローン映像は自然を俯瞰した気になりますが、人の心に儚く消えていきます。今まさに人間の視点で足元を見つめることが大事だと思います。逗子は森があります。ただ、日本列島を旅するとつくづく豊かな森が目に入るのです。森に入り自然や生きもの達と親しむことが大切です、それが人間性を取り戻す事だと思います。今後はこの思いを胸に撮影を続けたいと思います。
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