米原の黄色いベニハマサンゴが点在するサンゴ礁に二匹のウミシダだ。右のウミシダはコブハマサンゴに乗っかっている。俯瞰して頂上から全体を魚眼で撮影した。サンゴ礁の広い空間が感じられるだろうか。俯瞰撮影は全部を見渡せる事から神の視点ともいわれる。
リュウキュウイソバナは潮の流れがある時、ポリプを出し動物性プランクトンを捕らえ食べます。これは骨格を持たないソフトコーラルと呼ばれる八放サンゴ(触手の数が8本)です。ちなみに、一般的にサンゴと呼ばれる造礁サンゴ(骨格を持つサンゴ)は触手の数が6本、六放サンゴです。下の写真は上の写真の中央上部をトリーミングしました。ポリプの様子と真ん中に小さいエビがいます。エビはポリプに捕らえられたようです。サンゴが地球上に誕生して5億年といわれています。サンゴ礁の世界の何と神秘的なのでしょうか。アートそのものと言えるとでしょう。
米原のサンゴ礁、透明度も凄く良い。サンゴ礁の全体を入れ、水面に映るサンゴの様子を撮影した。レンズは魚眼だ。広角ズームは撮影するには画角を変えられるので便利だが、広角側で撮影するとどうしても四隅が流れる。大きく引き延ばした時、この流れが大変目立つ。これはポートとレンズの関係からどうしても避けられない。ポートは魚眼レンズを元に設計されているからだ。魚眼での撮影の場合、自分が動き対象物の距離と向きを考えなければならない。サンゴ礁を撮影する場合は魚眼がメインになる。広角ズームは魚やソフトコーラルなどを撮影する時に使うべきだろう。私のテーマはサンゴ礁である。一枚の写真でサンゴ礁と生き物をどうしても撮りたいと思っています。レンズの選択やストロボの使い方、構図など課題も多い。試行錯誤が続きますが、サンゴ礁の世界を今後も撮り続けたいと思います。
ミドリイシの群落に太陽光が差し込む、真ん中の砂地は光の模様になり、ミドリイシには光が降り注ぐ。写真を撮影しているダイバーを入れることでサンゴ礁の大きさと光の様子もより分かりやすい。レンズは魚眼だ。このレンズは対象物に対しての距離感と角度が大事である。見たままを再現出来るように考えながら撮影する事が必要です。
ダイビングが終わっての楽しみは何といっても夕食だ。野空海(nozomi)での食事は沖縄の素材を生かした美味しい料理。青い皿にはゴーヤチャンプル、左の角皿はグルクンの唐揚げ、また小皿には沖縄の野菜が盛られている。下の写真は豪快な伊勢エビの料理だ。毎回の心のこもった料理をありがとう。おいしかった。
石垣島北部の海岸を歩いていると、カラスが海岸に集まっていた。
その先を見るとウミガメが見えた、更に近づいた。ウミガメの死骸だった。無惨な光景だ。
しかし、この光景はこの海岸に似つかわしい。ウミガメがメスであれば産卵に来た可能性もある。
産卵をして力つきて死んだのか。
ウミガメは死んでいる、海岸の先は何故か未来に繋がる印象だ。
死と生の問題は現代において解明出来ない世界だ。少なくとも生を受ければ必ず死を迎える。
ウミガメはもう海を見る事はできないだろう。
しかし、海は脈々と続いている。生と死の連続性を想起させる光景だ。
石垣島北部のスギノミドリイシのどこまでも続く群生だ。
日本のサンゴ礁は端正で、色彩も鮮やかで美しい。
まるでこの写真は日本庭園だ。
私たちはこの美しいサンゴ礁を守っていかなければならないと思う。
赤い魚はキンギョハナダイ、黒い魚はシコスズメダイ、青い魚はデバスズメダイ。折り重なるように降ってきた。この世とも思われないような幻想的なサンゴ礁の世界だ。魚たちが僕を迎えたようだ。
石垣島滞在中は天気に恵まれました。ボートへのエキジェットの際、水面上の空を入れてスナップした。船上にいるダイバーも見える。石垣島の夏を感じさせる写真だ。右の人が海のメロディーの代表の鈴木剛さんです。今回は短期間でしたが的確なガイドをありがとうございます。