風が吹いている。天気はいい。春の嵐。
桜の花びらが舞う。調子いいはずが
家内が体調を崩す。捨て置いて卓球。
すこぶる調子が悪い。こてんこてん。
伊藤にまたやられる。カラオケ喫茶も休み。
憂さを晴らすところがない。帰ってきて
家内の愚痴を聞く。ますます疲れが増す。
どうして、そこまで嫌われる。ふしぎ。
卓球の運動ウエアは、白じゃいけないそうだ。
知らなかった。丁寧が説明してくれる。無言で聞くと
遠くから、伊藤がうんとかスンとか言えと言い放つ。
ん?。なんかなー。よほど気になるみたい。ほっといて。
絶不調の一日。なんか悪いことしたかいな。ズボン下を
脱いだ暖かい日。子供たちの甲高い声が響く。きゃははは。
伊藤の声も響く。時々くしゅん。アンタも十分目立っている。
若い早田ひなまで、わたしをばかにする。球が見えない。
たまたま見えなかっただけじゃろ。へたくそ。新人にまで
馬鹿にされる。今に見てろ。天に吐いたつばは自分にかかる。
毒づきながら帰る。弥勒菩薩も時々怒る。桜を散らして風が舞う。
10年後を見ろ。ばーか。みんなジジババ、よい宵だ。宵の桜を
弁当持参で、花見する。そんな卓球クラブになってほしい。
あら。今日は桜の柄の運動シャツ。なかなかきれいだ桜吹雪。
竹取の翁返上。東山の金さん。透けている。花見だ。はなみだ。
涙にくれる爺でした。