金魚cafe

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こんばんは、父さん(2)

2013-01-10 22:25:33 | 佐々木蔵之介さん
昨日の続きです。

録画していていいことは、もう一回戻して見れるというところです。

舞台は劇場に足を運んで観るのが一番いいとは思っていますが、観れない時もあります。

こうして放送して頂けるのはありがたいことです。

公演中しっかり観ているつもりでも結構いいところを見逃していたりします。

どうしても蔵之介さんの一挙一動を追いかけているものですから全体を観れていないのです。

最初の登場シーンで平さん演じる富士夫さんは借金取りの山田君からなんとか逃げてチャラにしようと哀れな老人っぽく振舞いますが、いきなりの蔵之介さんの鉄馬とのご対面のとき40すぎていい年をした鉄馬が父親の前ではまるっきり少年に戻り、富士夫さんは工場をバリバリ経営していたシャキッとしていた時に戻っているのです。

人生に失敗しているけれどチャンスがあればまだひと花もふた花も咲かせたいと目は爛々と輝かせている富士夫さん。

富士夫さんならまた這い上がってくるかもしれないというたくましさが見えて、それがちょっと救いだったかもしれません。

ローン会社勤務の溝畑君演じる山田君は堂々と先輩2人と渡り合い、それをド~ンと受け止める平さん。

10代の少年から30代のエリートサラリーマン、くたびれた40代、そして亡くなったお母さんへの思いを富士夫さんにぶつけるところをを見事に演じた蔵之介さん。

賞を頂けたのも納得です。

海外に拠点を移したものづくり、これがこの人たちの運命を変えたのかなあとそういう面から観ても考えさせられる舞台でした。



こんばんは、父さんBSプレミアム

2013-01-10 00:13:21 | 佐々木蔵之介さん
BSプレミアムで「こんばんは、父さん」が放送されました。

出演者のお3人、脚本を書かれた永井愛さんのインタビュー付き。

こういうとき某国営放送いい仕事するなあと感心いたします。

始まる前の説明ちょっと長いなあと思ったけど観てない方には必要だったのかも。

私が観に行ったのはびわ湖、森之宮と計4回。

同じ演出、同じセリフでしたが4回とも違いました。

これは世田谷パブリックシアターで上演されたものでした。

同じセリフなんですけどやっぱり違いました。

良い悪いじゃなくて、お客さんがドッと沸くところとか、こちらでは凄くアクションが大きかったけどこっちは抑え目だとか、その時の様子で変わっちゃうのかな。

4回もみててもそのときは一生懸命観てるだけで全体を観れてなかったんだなあと反省。

富士夫さんが回想シーンで成功した鉄馬をみたくてこっそり警備室でモニターでみてるところ平さんはその時のことを回想しながらも目線はモニターを見ていました。

ただ回想シーンを演じてるだけじゃなかったのです。

私はこの回想シーンがとても印象に残っています。

ちょうど歯切れのいい口調で規制緩和とか叫んでいた人たちがいて、私たちはそれを聞いて世の中もっとよくなると思っちゃいました。

そのとき富士夫さんのように「違うと思った」とは思わなかったのです。

「違う」と言ってたら今どうなってたのかなと。

そしたら富士夫さんは今でも旋盤工としてバリバリ働いていたのかもしれません。

まだ途中までしか観ていないので続きはまた明日書きます。