金魚cafe

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南座歌舞伎鑑賞教室、そしてオニさんの足跡をたずねて。(2)

2013-04-24 22:49:56 | 芝居
昨日吉弥さんの可憐でだんだんと艶やかになっていく藤娘を観た後、幕が下りて、一瞬暗くなったと思ったら、花道のスッポンから奴姿の吉太朗君登場。

まだ声変りをしていない声で「してこいな」と一声。

拍手がわきます。

ご主人のお供で江戸の吉原にやってきた奴が主人とはぐれ、主人を探しますが、その途中で廓でも評判の伊達男の主人の真似をするというものです。

藤娘が指先までしなやかな踊りであるのに対して供奴は足さばきが注目されます。

西洋のタップダンスというのではありませんが、三味線、鼓にあわせる足拍子は和のタップです。

それもタンタンと踏む音を場内に聞こえるように踏むのですからかなり力が要ります。

無理な姿勢でも背筋はピンと伸びています。

でもかろやかに踊っているように見せるのです。

唄、三味線、鼓と踊りピタッとあうのはすごいです。


どれだけのお稽古を積んできたらこれだけできるのかと思います。

客席からもほお~~と歓声が上がります。

まだ12歳の吉太朗君が素晴らしい役者になれますように。



ここも節分の時に赤オニさんがいたところではないかと。

南座の舞台が終わった後、5月に行われる朗読劇の場所をちょっと下見に行ってきました。



京都駅からは少し遠いですね。



オニさんの足跡をたどって最後こちらでお買い物をしてきました。

今回京都の移動はほぼ市バスで京都をぐるっと回ったような感じです。

平日でも修学旅行の観光バスなどが走っていてかなり混んでます。

GW道が渋滞しませんように。


南座歌舞伎鑑賞教室、そしてオニさんの足跡をたずねて。

2013-04-24 00:12:06 | 芝居
今日は京都の南座の歌舞伎鑑賞教室を観に行って来ました。

南座の前は何十回と通っているのに中に入るのは初めてです。

まさか入る日が来るなんてこれも蔵之介さんや猿之助さんの影響かも。

前回の松竹座は俊寛というお芝居でしたが、今回は踊りで藤娘と供奴という構成になっています。

前回俊寛に出ていらした上村吉弥さんが藤娘。

名前だけしか存じあげないのですが、供奴は上村吉太朗さん。

歌舞伎についての案内をしてくださったのが桂枝雀さんのお弟子さんの九雀さん。

九雀さんはよく小劇団のお芝居に出演されていらっしゃって、トレードマークが丸めがね。

今回はメガネをかけていらっしゃいませんでした。

前回も歌舞伎のいろんな説明がありましたが、今回も所作舞台ヒノキで作られた舞台なのでここからヒノキ舞台という。

花道から登場すると大向うから掛け声がかかり、花道を7:3と進んだところで止まり見栄を切る、ポーズを決めるとか、花道のせりのことをスッポンといいます。

ここから登場するのは普通の人間でなくて、この世のものじゃないたとえば幽霊とか。



ここで節分にカワイイ赤オニさんが寝ころがっていたのです。

観客から5人ほど舞台にあがってもらって実際に歌舞伎で使う衣装を着てもらう体験コーナーなどありました。

衣装で駆け落ちの衣装、お局様の衣装、傾城(城を傾けるほどの美貌の遊女)の衣装は30キロもあって大変重いそうです。

そして恋する女性が着るのは赤い衣装などこういうことを知っておけば観るとき楽しいと思います。

噺家さんが説明するのでわかりやすくて面白かったです。

ここで一旦休憩で幕間に初めてお弁当(助六のお寿司)を買い食べました。



巻きずしの具の卵焼きが出し巻きのようにふわふわ。
稲荷のおあげさんも丁度いい具合に味がついていて美味しかったです。

そして南座のコーヒーには八つ橋がついてきます。



そしていよいよ藤娘の登場です。

私も最近歌舞伎に興味をもったのでよく存じ上げなかったのですが、吉弥さん、吉太朗さんともに歌舞伎のお家ではなく一般の方が仁左衛門さんのお兄様の我當さんに入門されて歌舞伎役者になられたそうで、関西は多いそうですね。

幕が開くと舞台いっぱいに藤の花、そこに黒の塗傘の艶やかな衣装の藤娘が登場。

とても可憐な藤の花の精が藤の枝を手にして踊ります。

途中で何度も衣装替えがあり、衣装はかなり重いかもと思うのですが感じさせない軽やかさ、そして扇子を杯に見立てて酒を飲むほどに艶やかになって踊るのはため息がでます。

いつも思うのですが指先までピンと伸ばして一つ一つの所作をどこを切り取っても絵になるのです。

二部の吉太朗さんの供奴は明日書かせて頂きます。