小布施町延徳(2016.10.7)
「小布施町へ」で触れた延徳田んぼに入った。すでに稲刈りは6割ほど終わっているだろうか。天気が良いということもあって、長野市周辺同様に、金曜日ではあるが稲刈りがあちらこちらで盛んに行われていた。そんななか、「ハザ掛け2016④」で触れた豊丘村神稲のものと同じ、新しいタイプのハザ掛けを捉えた。延徳田んぼでも中野市境で写真のような1段目を並行2列に掛け、その上に2段目を掛けたもの。長屋のような形状は景色には似合うのだが、前回も触れた通り、内側の稲が乾かないのではないだろうか。この水田以外にこのタイプのハザ掛けは見なかった。ちなみに背後の山は高社山である。向こう側は木島平村になる。
小布施町延徳(2016.10.7)
1枚目の写真もそうだが、このハザにも共通するのは、ハザが短辺に平行に作られているということだ。これも「ハザ掛け2016⑥」で触れたように、通常は長辺に平行に作られることが多いハザが短辺に平行に短冊型に並ぶ。実はここ延徳田んぼでは短辺に平行に作られるハザが圧倒的に多い。いってみれば珍しい光景である。延徳田んぼの小布施町側は、県営ほ場整備によってかなり昔に整備された。ほぼ全てのほ場の長辺は、東南東から西北西に向かっている。その短辺に平行に作られているということは、東北東と西北西に稲ハザのむ面が向いているということになる。日当たりということで言えば、西北西の面はあまり当たらない。ということで、風向きを優先しているのだろうか。
小布施町延徳(2016.10.7)
延徳田んぼのハザ掛けはさまざまで、2枚目の1段掛けタイプもあれば3枚目の2段掛けタイプもあそもそも延徳田んぼの小布施分は、小布施町のほぼ全域から耕作にやってくる。中には町外という人もけっこういて、長野市あたりの人もいるとか。小布施町で水田というと、延徳田んぼにしか無いといってよい。したがって町中の人がここに稲作を求めて来る。災害の歴史が刻まれている延徳であるから、小布施中の農家が水害に悩まされた時代があったと言える。ハザ掛けしている水田が目立つが、実際のところコンバインで刈り取ってしまう水田が6割から7割くらいなのだろうか。3枚目のハザは長辺方向に平行に掛けている例である。
中野市延徳(2016.10.7)
さて4枚目のハザは、延徳田んぼでも中野市側に入ったところにあったもの。ちょっとこれはないだろう、そう思うハザだ。この田んぼに作られたハザのほとんどが1段目の稲が地面にくっついている。右側のハザは珍しく地面についていないが、このハザ以外は、ほとんど地面にくっついている。見るからに「低い」という印象のハザで、これではハザ掛けする意味がないと思うのだが。
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