テルミンとJAZZ
テルミンやマトリョミンの話。私、こちろうこと相田康一郎のプロフィールは左メニューバーのCATEGORYを。
 



ロシア製テルミンをある方からいただいた。嬉しい。「チョウダイ」と手をあげてから半年かかってようやく我が家に。(おたがい、のんびりしている。)

1、2度フレンズオブテルミン東京支部の集まりでちょこっと演奏させてもらったことがあり、そのデザインと質感、音色には魅力を感じていた。
名前はTheremin vox(テルミンの声・・・ロシアでは楽器のテルミンのことをこう呼ぶらしい)からきているのだろう。
リディアさんのご主人が開発されたもので、今のリディアさんの現用機種(2004.10.2のモスクワでのコンサートもこれを使っておられた)である。

仕様的な特徴はボリューム設定(=最大音量変化をどのくらいの手の上げ方でコントロールするか)をセンサーで行うこと(センサーボタンを押して左手を望む位置に上げた状態で1秒ほど静止してFIXする・・・言葉で説明するのはなかなか困難)、出力が2つあり、自音モニター用やチューナーにつなげたりできること、ヘッドホン出力があること、ミュートがタッチセンサーでできること、などである。

また、その音色はEtherwave Thereminとはかなり違い、もちろん、人によって好みは分かれるが、「比べると、t-VOXのほうを好む」という方が多いかもしれない(フレンズオブテルミンのページにある各種テルミン比較)。リディアさんの好む音色はある評によるとwhistle-likeということだが、そんな音とも聞こえる。音色は本体上面にあるつまみ(Waveform)である程度変化させられる。

弱点(?)とよく言われていることはノイズに弱く、よく機嫌を損ねることがあるということである。アースをきちんと取ることを前提としているのかもしれない。いずれにしても、そういう評価があると、ライブにこれ1台を使うのは怖くなるが、これでたくさんのライブ演奏をこなしておられる方もいらっしゃるので、個体差があって、「ハズレが多い」ということなのだろうか。
それから、音量変化幅が小さいという評価もされる。微妙な音量変化をつけたいときにはコントロールが難しいということだろう。
最後の難点は価格と入手しにくさであろうか。現地価格で定価790ユーロは現在のレートで日本円にして約11万円。こうなると、Etherwave Proとほぼ同価格帯での勝負となり、音色やデザインによほど愛着が湧かない限り、今からこの2機種を比べて購入しようという検討の場合、かなり分が悪そうである。

日本での販売はここ

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )