VOICE of TSUCKY

ラブラドールのいる風景
出演者紹介:カテゴリー”VoT紳士録” 
用語辞典:カテゴリー”つきペディア”

一期一会

2014-03-16 | 百日草(別れた友への思い)
先月受けたLipoテストの結果、
中性脂肪を抑える薬を服用して1か月が経った。
現在の血液の状況を調べてもらうために再び来院した日曜日。
つん:おや?またここ?


つんちゃの検査待ちをしていると、声をかけられた。
そう、先月初めて会ったチロの飼い主さんだった。
あの日、来月の予約を一緒に申し込んだのに、
チロは再会の日を待たずに、12日、天国へ引っ越してしまった。
あれが最初で最後のチロとの一期一会だった。
つんちゃとのほんの一瞬の接点は、
忘れられない思い出となった。

まだ、悲しみが生々しく傷を開けていると思うその人との再会。
慰める言葉が出てこないワタシに、
明るい表情で接してくれたチロ姉さんに逆に元気づけられた。

チロとの17年4か月を始めるきっかけをつくったチロ父さんの優しい眼差しがそそがれる先に、
チロの姿がないことはとてもつらいはずだけど、
暖かい眼差しをつんちゃにも向けていただいた。
初めて会ったあの日、チロの傍に優しく寄り添っていたチロ母さんも一緒にいらっしゃっていた。

犬が幸せに暮らすには、一緒に暮らす家族メンバー全員が
同じレベルで犬を大切に思わなければ叶わないと思う。
チロ家が犬にとって理想的であったことは、
2回しかお会いしたことがないワタシでも
充分に感じられるご家族だった。

こんな家族に囲まれた一生は、本当に「犬冥利に尽きる犬生」だったのではないかと思う。
別れの悲しみを残すことは本意ではないだろうけれど、
それは愛され過ぎた犬の、たったひとつの欠点なのだから、
受け入れるしかないのだろう。。。

チロさん、幸せな時間をご家族と、チロさんを応援していた多くのファンに与えてくれてありがとう。

チロさんに会いたい方はこちらへ
老犬チロとの生活

チロ姉さん:チロの耳は小さかったけど、つっきーのはおっきいね。


チロ姉さん:頑張ってる?


つん:減量はまだまだやねん。


チロ父さん:おお、よ~~く肥ってるな~。


チロ父さん:こんなに肥ってちゃだめじゃないか~。


つん:みんなにおんなじこと言われるけど、チロ父さんのはなんかあったかいな。


チロ父さん:がんばって歩くんだぞ。


(陰の声:チロファミリーに会えてよかったね、つんちゃ。)











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春なのに

2014-03-15 | 百日草(別れた友への思い)
春の訪れを告げる行事、東大寺二月堂の「お水取り」が終わるまでは
冬と春がせめぎ合う。、
今年はいつ終わるんだ?と調べたら・・・
2014年は3月1日(土)~14日(金)
なんだ、終わってる・・・。

知らない間に春は告げられたんだ。
と、今日の暖かさに裏付けをもらったもらったみたいな気分だ。

でも、まだ空気はヒンヤリしていて
つんちゃにはちょうど良い季節のはず。
これ以上気温が上がると息も上がるのだ。

そんな絶好のコンディション、なのに。
つんちゃはほんの少し、歩いただけで散歩終了!を宣言。
車のドアが開くとそそくさと乗り込んだ。

その足で、1月末に亡くなった「との」の家を訪れた。
ラブ母さんのブログで知った訃報。
18歳のとのは”犬毛公園”での長年の友だった。
お父さんお母さんにそれはそれは大事にされ、
毎日ふたりと共に早朝の犬毛公園を散歩し、
亡くなる前日まで近所の公園に出かけたそうだ。
大好きな公園のお水。
その日はいつもよりずいぶんたくさん飲むな、とちょっと違和感を覚えたそうだ。
でも、まさか翌日、お別れがくるとは予想だにしなかった。

「とのはプライドの高いコだったから・・。」とお母さんが大きな目に涙をためて話してくれた。
介護ということがほとんどなく、突然のようにお別れを告げられた。
それはお母さんの退職の日。
仕事を辞めて、とののそばにずっといられる時間ができた、というまさにその日だった。

つっきーと同じように”食卓おこぼれ派”のとのは、
お父さんの傍らが食事の時の指定席で、
好きなものを食べて、散歩もいっぱいしてもらって、
お父さんお母さんに大事にされて、
苦しい闘病生活もなく
みんなの前から去って行った”との”は最後の一瞬まで”殿”だった。

春なのに、お別れですか?
春なのに 溜息またひとつ。


との家から程近い川のお散歩コース。


つん:朝陽は赤くないのに、夕陽が赤いのは、なんでやろ?


つん:泣いてんの?


つん:あ~した”元気”になぁ~れっと


つん:ここにスタンプ押して、夕陽ポイントにしよ。


(陰の声:つんちゃさん、そこまで入り込まなくても・・。)


つん:あれあれ?前に進めないぞ


つん:なんや。背中の持ち手が枝にひっかかってただけか。うちの脚力が落ちたせいかと思ったわ。


(陰の声:折角、寒さが緩んで、つんちゃさんには暑すぎずちょうど良い気温なんだから、運動するなら今でしょ?)
つん:寒さで動かないという言い訳が利かなくて、「春になっても動かない」って言われるねん。
   春なのに~って言わんといて。期待せんといてや~。




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風さそふ 花よりもなほ

2014-01-19 | 百日草(別れた友への思い)
1月19日 快晴 
冷たい風が吹く中、”犬毛海岸”周辺の海沿いの道路を規制して
マラソン大会が開かれていた。

車は海岸と平行する道路を横断できず、
今朝の散歩は海へ出るのをあきらめ、
昨春、みんなで行った「花なし近足」の公園へ出かけ、
帰るときにふと、携帯にメールが入っていることに気づいた。
チェリーままからだった。

昨年の夏、病を得てから小さな体で本当によく頑張ったと思う。
12月14日、赤穂浪士討ち入りの日がお誕生日なの、と笑いながら話していたチェリーままの、
昨年のお誕生日に、”犬毛海岸公園”の仲良しみんなでお見舞いに行ったとき、
精一杯元気な様子を見せてくれたチェリー。
きっと、弱いチェリーを見せたくなかったんだね。
みんなの記憶に残るのは、元気なさくらんぼチェリーの姿。
2011年夏、遅まきながら海デビューもしたね。
15年と8か月を充分、楽しんだんだよね。

チェリー:あ、海OKなの、バレちゃった?



「桜吹雪」とママが呼んでいたチェリーのガウガウが聞けなくなってからでも、
チェリーは歩みを止めなかった。
そして、最期の最後まで自分で歩く意志を見せてくれたという。

初対面では大抵、ご挨拶代わりに「桜吹雪」を披露していたチェリーに
”犬毛海岸公園”のお散歩の先輩として、
つんちゃも素直に引き下がったのは、どこかに通じるものを感じたせいなのだろうか?
その後チェリー&つんちゃは、よく二重唱(デュオ)ペアとなって歩いていた。
(「この1日」より)
(「Voice of Cherry」より)


お誕生会を友達と一緒に祝うという行事はチェリー祭から始まった。
ペット博に一緒にでかけたのもチェリーままのお誘いがあって実現したこと。
チェリーまま製作カレンダーの撮影会も、みんなの恒例行事のようになっていた。

そんな特別な行事がなくても、
何気ない週末の公園ベンチでのわんこたちと過ごすひとときが、
どんなに幸せに満ちた時間だったかを今、改めて思う。


桜を待つことなく逝ってしまったけれど、
桜が咲いたらチェリたんを思うよ。
さくらんぼの時期になったら、やっぱりチェリたんを思うよ。

「風さそふ 花よりもなほ 我はまた ()の名残を いかにとやせん」
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あの日の空は

2013-11-16 | 百日草(別れた友への思い)
あの日の空は


昨日の雨はチョビを送る雨だったのだろうか。
今日は、一日を通して完璧な晴天となった。



チョビと知り合った野球場から、
眩い光を放ちながら朝陽が昇り、
夕刻、チョビとよく歩いた川沿いから海へ出る散歩道に立つと
悲しいほど紅い夕陽が、思いを残すことなく振り切るように沈み、
夕闇から夜の闇へと移るわずかな時間が過ぎても
なお澄み切った空には、まん丸い月が煌々と辺りを照らしていた。
チョビの魂が迷わず天へ向かえるように、
空には邪魔するものが何もなかった。


ご近所犬が集う野球場でよく一緒になった1つ年下のチョビ。
どこにいても、つんちゃの「ウォン!」が聞こえると
短い脚で地を蹴り、一個の白い球のようになって
すっ飛んできてくれた。

週末しか時間をかけてみんなとの時間を持てないつんちゃにとって、
若い時代、チョビとは水曜日のナイトウォークでよく一緒になった。
明かりのない真っ暗な野球場にひとりいると、
嬉しそうに走り寄ってくるチョビの白い陰が今でも思い出される。
闇に包まれたグラウンドで、
白い球体と化したチョビは、つんちゃの周りを衛星のように何度も何度も回った。
ある時期、夜の公園をはしごして歩いたつんちゃのナイトウォークの唯一の友だった。

ふたり遠足でマザー牧場に行ったことがあったっけ。、
館山にお泊り遠足に出かけたのはチョビの6歳の誕生日だった。






あの日も雨から晴れにお天気は上向きになっていったんだ・・・
と、チョビが天に昇った昨日今日の空を眺める。

今年春に「勝手にドッグラン」のメンバーと一緒に行った「花なし遠足」が
チョビと出かけた最期となってしまった。

つんちゃと散歩で会うと、別れを惜しむようにうちの前まで送ってくれたチョビ。
もう、家の前にチョビを見ることができないと思うと
あのもしゃもしゃのチョビのちょこんと座った姿が恋しくてたまらなくなる。

いつもつんちゃに駆け寄ってくれたチョビ。
もっともっと一緒にいたかったよ。
大切な大切な友達を失う悲しみを
夏に経験したばかりだというのに、
こんなに急にチョビまでも逝ってしまうなんて。。。


10年来の友はさよならを言わずに、晴天の日、まっすぐ空に旅立ってしまった。























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2013年盛夏、友を失う

2013-07-29 | 百日草(別れた友への思い)
7月27日土曜日、つんちゃの親友ラブは逝ってしまった。
2013年が明けて間もなく、
口中に異物を見つけてからわずか半年余り。

こんなにも早い別れを想像したものがいただろうか。
いつも元気いっぱいだった。
いつもみんなの先頭に立っていた。
そしていつもつんちゃの世話をやいてくれた。
もっともっと時間があると思っていたのに・・・。

病気の宣告を受けても信じられず、
病魔が姿を現しても信じられず、
動かぬ姿となっても信じられなかった。
まだ、受け入れられずにいる。
元気なラブしか知らないから。

出会いは10年余り前。
”犬毛海岸”に隣接する芝生広場にたくさんの大型犬が集まっていた。
まだ”駆け出し”のつんちゃに最初から好意的に接してくれた1つ年上のラブ。
公園に行けばいつも真っ先に見つけ
自慢の尻尾をふりふり駆け寄ってきてくれた。
後につんちゃの歩みが遅くなってからも
何度も何度も励ますかのように寄り添い、一緒に歩いてくれた。
10年以上も変わらぬ親愛の情でつながっていたラブとつんちゃ。

いくつもの季節を共に遊び、食べ、生きた。
永遠に続くかと錯覚してしまうような幸せな時間だった。
振り返ればパラパラと本のページをめくるように過ぎ去った大切な日々。
そのどのページにも、いつもそばにいたのがラブ、つんちゃの大好きな親友。

犬同士はどうやって相手を選ぶのだろう?
どうしたらこんなにも大好きな相手と巡り会えるのだろう?
最初から決められていた相手なのかもしれない。
そうだとしても、そういう相手に巡り会えたことが、
奇跡のような幸せだった。

ありがとう、ラブ。
こんなにも悲しいのは、あまりにも楽しかったから。
あなたがいないこれからがどんなに辛くとも、
出会えてよかった。

2008年のラブとつんちゃ







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つっきーの木