VOICE of TSUCKY

ラブラドールのいる風景
出演者紹介:カテゴリー”VoT紳士録” 
用語辞典:カテゴリー”つきペディア”

遠く、近く

2017-02-28 | 月世界
高い空にあれば、どこからでも見上げることができる。
手元にあれば、いつでも触れることができる。

ニュースで宇宙ビジネスが取り上げられていた。
以前から計画のあった「宇宙葬儀」に、
現実的な価格が設定されたことで
実行される日が近づいた感じがする。

30万円というのは、現在ある一般的な埋葬にかかる費用と比べても
意外に安いとう感じを受ける。
小さな箱だから、遺骨全ては収まらないので、結局、埋葬にはほかの方法も必要になるだろうけど。


それに数年経てば大気圏に再突入して"星屑"となってしまうのだ。


それでも、地球の外を周っている間、
今、どこにいるのか、位置情報も知らせてくれるのは、
喪失感を和らげる効果があると思う。
肉体を失った愛する者の存在をどこかに求めたくなる気持ちに応えてくれる。


これまでは土に還るのが地球に生まれた生命として自然だという解釈に
異議は無かったし、実際にはそれしかなかったのだ。
でもこの「宇宙葬儀」で土に還らないのも「アリ」になった。

月を見上げてつんちゃを偲んでいる現在、
一部とはいえ宇宙に送る計画に申し込みはしていない。
つんちゃの身体を構成していたものを
まだ手放したくないという思いの方が強いのだ。

「行くぜ東北」で東北に出掛けたというちびバディ家から、
東北の銘菓「萩の月」と、まん丸マカロンをいただき、
つんちゃを偲んでいる。


美味しいものは、当然のように参加だったつんちゃは、
きっと軍用衛星も叶わないくらいの監視能力を発揮して
天上から急降下しているだろうな〜。


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”海の声”・つんちゃの声

2017-02-26 | 月世界
大阪に住む山友は、つんちゃに直接会ったことはなかった。
穂高に登るパートナーだった彼女とは、
夏休みの穂高のほかにも、大山や八ヶ岳などの山々にも向かった。
「つっきーちゃんには悪いけど許してね。」とつんちゃをチームつんに任せてくる私にそう言っていた。
その彼女から、「つんちゃに」と、かわいいお雛様のお菓子と、桜の箸置きは3人分(つんちゃの分も)届いた。




「つっきーちゃんは女の子だったものね。」という手紙が添えられていた。
お礼のメールに「おっさん声だったんだけど、かわいい顔が自慢の女の子でした。」と書いたら、
「写真でしか知らなかったから、おっさん声だったなんて、聞いてみたかったわ。」という返信がきた。

つんちゃの見た目からの評価は、
「おとなしそう」
「賢そう」
「かわいい」

第一印象で得するタイプだった。
まず、イエローのラブラドールであることが何よりのアドバンテージだったのに加え、
ぽっちゃり体系は断然、安心感と親近感を与える。

過大評価をしてくださる方々の期待を裏切らないか、
ひやひやしたものだ。
つんちゃの声が響くことを回避していたこととは裏腹に
今、あの声が恋しいのは皮肉なことだ。

ショードッグ系のラブラドールは樽型の胸をしているのが特徴。

<犬種ライブラリー:ラブラドール・レトリーバー 誠文堂新光社>
その深い胸から発せられる声は重低音になる。
つんちゃもただのおデブちゃんだったわけではなく、
樽型の胸を持つラブラドールだったことは
女の子なのに「おっさん声」だったことで証明される。
ラブラドールとしては「真っ当」だったんだと言いたいだろうね、つんちゃ。

「海の声」の切なさは、そんなつんちゃの声を恋しくさせる。

♪ 空の声が 聞きたくて
風の声に 耳すませ
海の声が 知りたくて
君の声を 探してる

  会えない 思うほどに
会いたい が大きくなってゆく




海にはなかなか行けないでいる。
つんちゃとの思い出が濃密に残っているから。
ただ、潮の香りはつんちゃの声を甦らせる。

山友は今、大変な難病と闘っている。
そんな中でもワタシを案じてくれた。
昨年2度もお遍路に出かけたワタシに、
「あなたのことが心配です」とつんちゃへ送ってくれたお花にそっとメッセージが添えてあった。
自分がしんどい時に、他者を思い遣る心を持てたらいいな、と教えてくれる人だ。

悲しみや苦しみから得るものはたくさんあるはずなのに、
まだまだ自分のことで精いっぱい・・・
って、つんちゃに思われているだろうな。

つんちゃのおっさん声が聞きたい。
  







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つん仕込みに思いを込めて

2017-02-21 | 月世界
ここ数年、深夜の味噌作りが恒例となっていた。
まふママから教わって始めた味噌作り。
2月20日くらいに作ることにしていたつん仕込み味噌は、
味噌作り監督の突然の移籍により、昨年は作ることができなかった。

毎度、深夜に独りで作っていたけれど、
つんちゃがそばにいるだけでどれほどモチベーションがあがったことか。
つんちゃのための手作りごはんの隠し味として重宝した味噌は、
身体に良いだけでなく、美味しかった。

昨年の秋頃、会社の同僚に不意に、
「お味噌はまだ作っているの?」と聞かれた。
一昨年、味噌を作っていることを話した流れで
味見してもらう程度に差し上げたことがあった。
それが思いのほか好評価を得て、
リクエストがきたのだ。

受け取った直後だから、気を遣って
美味しかったと言ってくれるのだろう、
という程度に感想を受け止めていた。
でも時間を置いて、特に話題を出したワケでもなく、
相手からリクエストしてくれたということは、
美味しさは「手前味噌」ではなかったんだと感じられた。

そんな嬉しい声に後押しされて、
今年は作ることにした。
つんちゃがそう仕向けてくれたのかな、と解釈した。
味噌作り監督は、今も月世界から見てくれているのかな。

問題は味噌作りの主役とも言うべき「なべ丸」だった。
一昨年から調子が悪そうだったので、
点検と修理をしてもらうつもりだったが、
電話が繋がらない。
なべ丸の出身はイタリアのボローニャで、
ラゴスティーナの"血統"なのだが、
日本での販売はティファールと同じセブ ジャパンが、
2006年から行っているらしい。
以前、一度メンテナンスしたのだが
電話番号が違うのか、何度かけてもダメで、
「もういいや」、になってしまった。

そこで新しく買い換えることにした。
(なべ丸にだって修理先を見つけるけどね。)
2代目は日本生まれ。
なべ吉です。よろしく。


味噌の表面を覆う為の手漉の和紙と木樽、
煮上がった大豆をあっという間にすり潰してくれるバーミックス。
道具は揃った。


今年は麹と塩が予めブレンドされたものを購入した。


前日から水に浸しておいた大豆を一度下茹でして灰汁を取る。


そしてなべ吉の出番。
蒸気が出てから僅か5分。
柔らかくなった大豆をバーミックスでペースト状に。



深夜、バーミックスは家中に響き渡る。
つんちゃが寝ているので起きてこないかな、と心配したものだったが、
つんちゃは音には寛容だった。
うちに来たばかりの最初から、掃除機でも、
ナイトウォークで公園にいる時には
学生達の派手な打ち上げ花火の連続発射にも動じなかったし、
ワタシが恐怖に慄いた雷の鳴り響く中でも、
へーっちゃらで野球場に留まっていた。
だから、近所迷惑なこの作業もつんちゃには全然不快ではなかったようだ。


あとは麹と塩を混ぜ込むだけ。


仕上げに濃度の高い塩水を付けてカビを防ぐ。


和紙を敷いて空気を遮断。


中蓋を置いて、


重石代わりに500mlのペットボトルを2本。
つんジロー: つんちゃの代わりに監督してるよ。


今までは2月の寒い日に仕込む「つん仕込み」だった。
今年から、魂が入った「つん魂仕込み」!
なんか味まで昇格してそうだ。




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バック・トゥー・ザ・花ビジュ・ウッドデッキ

2017-02-19 | 月世界
チェリーままがつんちゃを訪ねてくれた。

"犬毛海岸公園"にある花の美術館のウッドデッキで
毎週のように集まっていたワン友達。
そのワンコ達のほとんどが空の上ヘ引っ越してしまった。
今はもう会う機会がめっきり少なくなってしまったけれど、
こうして折を見て訪ねてくれた際に、
あの頃と同じように他愛ない話ができることは嬉しい。

ワンコが代替わりした人も、「ワンコ空席中」の人も、
見送ったワンコへの思いを変わらず持ち続けているのは
同じだと感じて、なぜかほっとした。
新しく迎えたことで、先代犬への思いが消えてしまうということはないのだ。
もちろん、人それぞれだけれど、
つんちゃが一緒に過ごしていたワン友の場合には
次世代を迎えた人の心の中に
ちゃんと先代犬の場所が確保されているようだ。

自然なショットが得意なチェリーままが撮ってくれたつんちゃの笑顔の写真は、
手作りの写真立てに入れて、以前、つんちゃのお誕生日に頂いたもの。
今はリビングでみんなを見つめる位置に着席している。
その隣に、チェリーままから頂いたお花を並べた。


人用のおやつと一緒に、
お散歩でよく頂いていたチェリーまま特製のささみジャーキーも持って来てくれた。
懐かしい味だね〜、つんちゃ。


花ビジュ的お茶会をした後で、夜、テレビを見ていたら
刑務所の更生プログラムにラブラドールがたくさん登場しているので、
チャンネルを変える手が止まった。
ちょうどチェリーままと話題にしたばかりだった。


アメリカの刑務所で行われているのは以前から何度かテレビ番組で見ていたが、
日本でも実施しているところがあったのを知った。


そしてそれは、盲導犬のパピーウォーカーの役割りだった。


犬を大事にしている人が全て善人とは言わないけれど、
少なくとも、自分以外の他者を慈しむ心を持てる人だということになる。
法で裁かれる罪を犯した人でも、
動物の無垢な心に触れることで、優しい気持ちを呼び覚ましてくれることを期待する。


信頼のヘソ天ポーズをされたら、危害を加えることなんて出来ないはず。


この更生プログラムが通じないのは悪魔に魂を乗っ取られた人なんじゃないだろうか?


とても人間の仕業とは思えないような狂気の犯罪が時々起ることがあるけれど、そういうケースにはそもそも更生はないだろう。
「人間」に対してなら、これは最強の更生プログラムなんじゃないかなと思う。
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つんちゃコネクション

2017-02-18 | 月世界
今日はつんちゃにお客様があった。
ウォルト一家がつんちゃに会いに来てくれたのだ。
ウォルトはつんちゃを探してくれたのか、全部の部屋をチェックした後、
ようやくリビングに落ち着いた。


つんちゃがいなくなってから何度かウォルト家に伺っているが、
ウォルトは毎度、つんちゃの姿を探して走月号の周りを何周かする。


その姿を見ることは、悲しくもあり、嬉しくもあった。
つんちゃがいない寂しさがこみ上げるのと同時に、
つんちゃがいた確かな痕跡を示してくれているようで。


昨日は、旅先でのほんの短い時間、一緒に語らっただけなのだが
ラブラドールという犬を通してご縁を感じたケィン家から
つんちゃに、と心のこもった贈り物を頂いた。

つんちゃを失ったことは、その後一年綴ったブログでも、
心配して声をかけ、話を聞いてくれる人達がいても、
筆舌に尽くしがたい喪失感が残る。

それでも、つんちゃがいなかったら出会わなかったであろう人達と
つんちゃ亡き後もこうして交流があるということが
つんちゃが遺してくれた大きなプレゼントだと思う。

ウォルト家から頂いたお花は、つんちゃが13歳のお誕生日プレゼントに
ウォルト母さんから頂いたつんちゃのプリント画のそばに。




ケィンパパが手作りしてくれたつっきーキャンドルホルダー


上面は、木の素材を変えて月が表現されて
こだわりのデザインになっている。
電池式のキャンドルは、予備も一緒に送ってくださった。


側面には、つんちゃの似顔絵。「baby tsucky」とある。


ケィンパパはとても器用な方で、
以前つんちゃと一緒に那須の休暇宅にお伺いした際にも記念にと、
敷地内で切った木で作ったペン立てを頂いたことがある。
つんちゃと伺った最後となった時のものなので、思い入れは増す。


つん魂: みんな、ありがとやん!
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つっきーの木