今日は、私の誕生日。
今生に命頂いて数十年・・・
有難いことにボツボツ歩ませて頂いています。
学生の頃には、この命尽きるなんて考えることもなかった。
縁あって自坊に戻り僧侶として歩ませて頂くと
必然的にご門徒様の死に出会います。
「お前も必ず死ぬよ。」
先立たれた方々が、自らの命を懸けて教えて下さるのです。
「ひとつしかない命、大切に生きるのだよ。」
死に触れながら、ほんの少し優しくなれる気がするのです。
すぐにもとのイライラトゲトゲの自分になるのですが・・・
「あぁ・・・俺も死ぬのか・・・」
すれば、イガミあうより優しくありたいですよね。
また会える世界がある、と聞かせて頂いても
やっぱりこのひと時が愛おしい・・・
死ぬことに対しては恐怖心もないが、
愛する人とわかれる辛さは計り知れない。
以前、大好きなお婆ちゃんを亡くされたお孫さんが
「こんな辛い別れがあるのなら、出会わないほうがいい・・・」
私に涙しながらつぶやいてくれたことがありました。
今は立派なお母さんになっておられます。
死を感じ孤独な人生だからこそ寄り添うのでしょう。
それでこそ人としての生き方になるのではないでしょうか?
誕生日は、母に「ありがとう」を言う日ですね。
なかなかその言葉が出ません。
申し訳ないことです。