月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

「前進」のはなし

2015年08月15日 15時39分41秒 | ふうわりふわり(坊守日記)


Nさんの初盆のご縁にお参りさせていただきました

お仏間に「前進」と書かれた色紙が飾ってありました

Nさんが闘病中に書かれたのだそうです

病を患いながらも、いのちあるうちは「前進」あるのみです

時は止まらないし、すべてのものは常住ではないのですから…

それは、とても厳しいことかもしれません

でも…「前進」あるのみです…

色紙には「前進」の文字の下に「愛、信頼、感謝」の文字も書かれてありました

Nさんが「前進」されるなかに、大事になさっていたものなのでしょう

Nさんからの若いお孫ちゃんたちへのメッセージのようだな…と、読ませていただきました


「前進」あるのみの人生には、思わぬことに立ち往生しなければならないときもあります

立ち往生しながらでも、時はジリジリと進みます

痛み、焦り、不安、悲しみ、苦しみ…

それらをひとりで引き受けねばなりません

そんな時も、

このいのちを底から支えてくださるはたらきがあります

人の優しさが身に沁みます

阿弥陀さまが私の頭を、くしゅくしゅっと…撫でてくださる

その御手を感じたとき…泣けるんでしょうね

泣いて、泣いて、そして、

立ち上がれるんでしょうね

そうして…

「前進」です



写真は三瓶町のミカン畑です
青い実がたくさんなっています
ミカンもミカンの今を「前進」してます!!