深夜、風呂上がりに身体を冷まそうとテレビをつけた。
NHKで東日本大震災の時に地方のラジオアナウンサーが
被災地から被災者からお𠮟りを受けながら
また、それで苦悩しながらも取材を続けた
ドキュメンタリー番組に見入ってしもうた。
まだまだワシの知らんかった悲劇がいっぱいあったんじゃと知る。
地震でダムが決壊し、その水で家族を家を流された人が
おったとは・・・知らんかった。
被災者一人ひとりに辛い悲しい悲劇があった。
家族を失い、家を失い、友を失い、仕事も失い、
今日、食べる物も飲むものもない、
これ以上の底があるんか？ と思える環境。
自分がその被災者じゃったら生きて来られたか？
涙を流しながらテレビのこちら側で
どんだけ気の毒に、可哀そうに、と思うても
その人に何の手も差し出してない。
当然、当時はあちこちで募金はしたし、
自分らもチャリティーライブして
集まったお金を送ったりもした。
じゃが、被災者の心に寄り添い、
相談に乗ったり、話を聞いて
一緒に涙を流してあげる事は出来んかった。
それは自分の、家族の生活があるんで
殆どの人がそうじゃったろうし、
ワシが被災者じゃったら、
その人の生活まで犠牲にして寄り添って欲しくない。
そう思うじゃろうし、被災者の方たちも
同じ気持ちじゃろうと思う。
この世にある生物みんな、その生まれた環境で
こんなにも幸不幸に差があるのは何で？
あの世に行った時に神様に訊くことが出来るなら
先ずまっさきに訊いてみたい。
