児童生徒 学級 学年 学校の取り扱い説明書

教育のことや子育て 不登校問題への対応等について、考えてみます。

自死について 2 予防的な面について 

2025-01-30 11:17:39 | 学校での活動について
前回からの続きです。自死は何とかして防ぎたい大きな項目であると思います。

3 早期発見が必要そうな人、自死の予防が必要そうな人を可能な限り早く見つけ出すようにすること。

 早くに発見することがとても大切なことですが、これも実際にはなかなか難しいことでもあると思われます。全体的に言えそうなことは、だんだんにエネルギー感が下がってきている人、その人の能力を生かせていないような状態にあるように見える人、逆に不自然に気分が高揚しすぎているようで、頑張りすぎ等の状況に見える人、鬱に対して躁の状態にあるような人、これらの人に留意をしていくことが必要と思います。異変に気づくことができることが大切と思います。
 集団の中で、何かちょっと違うよねと思える人がいたとしても、その集団の構成員の間の人間関係がよくないと、誰も話題に出すことができない、出さない、避けるような状況になってしまうと思いますので、ここでも集団の中の人間関係がとても大切と思っています。
 今の時代は、学校でもどこでも人間関係が表面的なものになっていることが多く、他者のことには口を出さない、関心を持たないようにする等が多くなっていると思われます。
 周囲にいる人の影響力は大きいと思われますので、日頃から、いわゆる風通しを良くしておくことは本当に大切と思われます。親和的な学級、学校、組織、集団を作るように努めることは本当に大切なことと思われます。
 具体的なことは今後に触れます。

4 社会全体で予防に取り組むこと。

 自死については、社会全体としては少なくなってきていると思いますが、それでも結構多くの事例が出ているのが現実です。予防対策は機能しているかもしれませんが、さらに一層の全体的な対応が必要と思われます。
 小中高の生徒の増加、大学生の状況等を見ても、若い人の自死の増加が問題です。企業等の場合には、最近話題のメディアのように人権感覚の欠けた組織もまだあり、前近代的な権威主義的な経営が行われている組織もありますが、それでも少しずつですが、人権感覚は広がってきていると思われます。
 学校の場合には、対象が子どもや青少年であることもあり、ふだんの指導においても、まだまだ権威主義的、上意下達的なことが行われていると思われます。子どもや青少年が自分の気持ちを指導者や上の人に伝えることはとても難しいと思います。エネルギー感の下がってしまっている子どもには特に難しいことと思われます。
 対象にかかわり、耳を傾けて丁寧に聞く、あるいは聴く活動がどうしても必要と思われます。学校はこれが行われにくい場所になっていると思われます。聞くことは一つの大きな方法です。聞けなければどうしたらよいか、対応の方法がわかりません。話すより聞く、聞けない場合は一定の時間を共有するでもいいかとも思います。場と時間を共有することで相手が情緒的に少しでも落ち着くことができれば、それが予防の活動になると思います。
 家庭も社会の構成要素ですから社会の一部です。親子関係について確認しながら進むことも大切なことと思われます。

 自由主義、個人主義、競争主義、資本主義が進みすぎた場合は、それに伴うマイナスの要素が大きく出る可能性があります。特に社会の弱い部分に出ると思われます。もう出ているとも言えると思われます。
 今回はここまでにさせていただいて、次回はそれぞれの項目についてもう少し具体的に、やること、できそうなこと、等について触れてみたいと思います。よろしくお願いいたします。


 






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