気ままに健康で楽しく生きる。そして、天寿120歳を目指す。
松剪定は難しいとの声が一般的だ。
馬鹿を騙す定説ですが、剪定本には
一切の剪定技法は書かれていない。
書かれていない訳ではありませんが、
忌枝一般を松剪定に応用する説明は
一切無いという事です。
書けるはずがありません。業者の飯の
種、植木屋業界でも不景気な昨今、後
輩に肝心なコツなど教えない。
剪定屋さんは自己流ですが、専らネット
画像と動画で勉強しました。
良いサンプルこそ全てで、後は実践ある
のみです。視覚を指先に生かす訳です。
さて、今日の黒松。
樹高5mの直幹で作業性の悪い立ち位置
の黒松です。本日無事終了です。
やれやれ。
今日は黒松2本の一日仕事。まあ所謂
早仕事だ。パチパチパンチ。
植木に興味が無いお客に講釈垂れても仕
方がないし、馬の耳に念仏だ。
やることは形状維持と透かしのみ。
考えること無しに芽を捌いて行くと作業
スピードが上がる。無心でやる。

明日から数日松が続く。
黒松こわい。
お庭の松が枯れる、松以外の庭木も
同じく枯れているのを良く目にします。
原因の主なものは、水不足です。
庭木に水をあげない人は多いです。
現代はエアコンをあまり使わなかった
30年前と気温が違います。夕立は降ら
ないし夜になっても暑いままだ。
原因のもう一つは、強剪定と誤った剪定
の連続が水不足で弱った樹体に追い打ち
をかける。虫にやられるのも樹体が弱っ
たからですね。他に原因は考え難いです。
写真の松は、極端に短く葉刈りをした黒
松ですが、弱って枯れ込んでいます。
どこで覚えたのか、庭の松を盆栽風に短
葉風にして長葉を刈り取った手法。
このような枯れ込みが、上部の棚に何か
所もあって形が崩れてガタガタです。
普通の黒松なんてパッパッと小枝をさば
いて垂れ葉を毟るだけで奇麗になるのに、
あえて痛めつける剪定は誤った剪定です。
だから枯れる。
ご用心。
枝が枝垂れる樹種がありまして、
観賞木として、その枝が枝垂れる様を
楽しむ庭木です。
種類としては、
枝垂れ梅、枝垂れ桜、枝垂れ柳、枝垂れ
紅葉などがあります。
枝垂れる様が重要なので、芯を立てて、
三方四方に枝を振り分け、全体として
三角錐となるように上段から垂れ下げて
段を違えて滝落ちの様に仕立てていく。
かくありたいのが理想です。
しかしながら、枝垂れ系の庭木は、外向
きに半円を描いて枝垂れさせる都合上、
樹体の幅を要するので、狭い場所では維
持管理がしにくい欠点があります。
狭いお庭にわざわざ枝垂れを持ち込む人
は多くて、結果として、まともな枝垂れ
は少ないように思います。植木屋でも困る
枝が絡んでグチャグチャの枝垂れ梅や桜は
特に手入れが必要な庭木です。
写真は枝垂れ梅。
ではでは。
イヌマキ(犬槙)の仕立物は刈込が
一般的です。古葉を欠き取ったり、
透かしたりと色んな剪定はありますが、
大バサミでサクサク刈る。これが一番。
今日はイヌマキメインのお庭でしたが、
秋晴れで予定通りです。
爺様連中は、マキをバリカンでやるそう
ですが、剪定屋さんはハサミでやります。
明日もイヌマキ刈込です。
ではでは。