ひと筆めぐり 【新発見・再発見・摩訶不思議・唯一無二】への楽しみ…

地域に息づく歴史のひと幕にふれ、…遥かなる往時に思いを馳せる

普済寺の天満宮 園部町若森

2020-03-02 | 神社仏閣
普済寺の天満宮
~一間社流造は中世期の造り~
普済寺の天満宮本殿は一間社流造で、母屋(身舎)は円柱で、舟肘木で軒桁を受けている。正面には擬宝珠付(ぎぼしつき)の高欄(こうらん)に木階五級(5段)を設ける。母屋(身舎)(もや)の三方に組高欄付の切目縁を回している。正面は引違格子戸、外三方は横板張りのはめ板とする。向拝は面取角柱である。組物は連三斗組、中備に本蟇股を置き、母屋と向拝は紅梁(こうりょう)で繋がれているが、これだけ揃えば重文文化財指定!!になってもおかしくない。修復の機が熟さなかったようだ…老朽化が進み目を当てられない荒れよう…!すべてが痛々しい。
園部町殿谷の鹿島神社の一間社流造り(町文化財指定)ほぼ同じと見るが!…。丹波地方に残るこの時代(古式)の神社様式を保っている。天満宮の額のみ輝いているから余計に寂しい。


<天満宮の全景、一間社流造>


<擬宝珠…建築物の装飾で神社、寺院の階段等に付ける柱の上のネギ坊主。高欄…廻縁の手すりです。木階五級(5段)が付く>


<本蛙股…蛙がまたを広げたような形のもの。内部をくりぬいたものをいう>


<向拝の柱は面をとった角材、その上に斗の組物を組む>


<正面は引違格子戸、上に舟形をしたの肘木、斗、桁(けた)を受ける>


<紅梁…本柱と側柱(向拝の角柱)に付ける>


<鎌倉期!の組物(斗)が健在です>


<天満宮が真新しい!>