早くも見頃を迎えたヒガンバナ。すでにピークを過ぎたようです。雨が降る前にと、昨日の午後、滑り込みで野川公園の群落を見てきました。
曇り空の下というのは少し残念でしたが、真っ赤な絨毯が広がっていました。
たくさんありすぎると、もうどこをどう撮影して良いやら…(^^;;
こんなにも一面を赤く染めるのは、この季節のヒガンバナには、葉が1枚もないからです。
何もないところからいきなり花茎が伸びてきて、真っ赤な花を咲かせるのですから驚きです。
そしてしばらくすると枯れてしまいます。
ヒガンバナの葉が出てくるのはこの後。他の植物がすっかり葉を落とす冬の時期、ヒガンバナは太陽の光を思う存分に浴びて、栄養を球根に蓄えます。
そして、春になると、再び眠りにつくのです。他とは逆の行動を取ることで、競争を避けて生き残る戦法。
さて、そんなヒガンバナの花ですが、何やら不思議な形をしています。
じっくり見てみると、実はいくつかの花が集まって咲いています。だいたい5〜7、多い時には10くらいまとまって咲くこともあるようです。
地上に出てきたばかりの時にはこんな姿をしています。
蕾の塊は2枚の苞で包まれています。
苞や萼は花を守る役割を、そして花びらは虫などを呼ぶ役割をしていると考えられています。一番大切なのは生殖器官である雌蕊と雄蕊。
もっともヒガンバナは3倍体のため、種子を作る能力はなく、球根で繁殖します。他の植物とは違う生活を選ぶ中、種子を作る労力も切り捨てたのかもしれません。
※ここでは3倍体についての説明は割愛します。
苞が開くと中からいくつかの蕾が現れます。
ヒガンバナは花を守る萼が花びらのように美しく変化しています。ユリの仲間にも見られる現象で、この場合は、萼を外花被、花びらを内花被と区別します。よく観察すると、厚さや大きさなど、微妙な違いがあります。
ちなみにおしべは6本、めしべは1本です。めしべの先にある柱頭が、ずいぶんと小さいのは、受粉する必要がないからなのでしょうか…?
一応子房(実になる部分)がついているところがちょっとせつない。
ヒガンバナが大陸から渡ってきたとき、持ち込まれた株がたまたま3倍体だった(そもそも大陸のものは種子をつける2倍体)と言われていますが、そうなると、その1株が繁殖して全国に広かったっていうことになるわけで…。ヒガンバナの繁殖力、半端ないですね。
こんなにもたくさんの花が咲くことにも納得です。
ちなみに、日本にも結実するヒガンバナがあるそうです。結実にエネルギーを使うためか、通常のものよりも一回り小さく、1ヶ月ほど早く咲くのだとか…。
ちょっと見てみたくなりますね。情報ありましたら、ぜひよろしくお願いします。
【今朝のおうちごはん】
・マロントースト
・きのこの卵とじ
・ブロッコリー
・ヨーグルトwithプラムソース
・コーヒー
三連休初日♪
今日もいい日になりますように!
九州から東北まで、日本のヒガンバナがお彼岸の前後に咲くという不思議な花。この不思議も知りたいと思いました。
私も大好きな花です。花は温度や光を感知して季節を知るようです。そのうえで、開花のスイッチはけっこう複雑なようで、単に昼の長さが短くなってからとか、温度がこのくらいになったらというものもあれば、最低気温から何日目とか、さらには日の長さも加えたりとか…。何かそういう仕組みがあるのかなぁとは思うのですが、いろんな説があって私も知りたいなと思っています。
まさかブログも読んでくださったとは!!!
ヒガンバナの生き方は個性的でおもしろいです。歌の素材にぜひ♪