はじめに
9人制バレーボールのブロックについて色々と話をしてきました。で、身長差が20cmあるようなアタッカーとブロッカーが勝負するとなると、身長差以上に色々なハンディーが出てくるというお話をしてきました。
リーチの問題、一定の高さに到達する時間の問題等はその最たるものです。
いずれも、身長が高いほうが有利であり、アタッカーとブロッカーの対決で考えると、双方のジャンプ方法が違うこととも相まって、身長差の3倍近い差が最高到達点で生じるということにもなってきました。
しかし、なんとかしてチームとしてバレーボールの技術を上達させたいという思いはありました。そこで考えたのが、まずはブロックの最高到達点で生じる差を少しでも緩和しようということであり、アタックと同じようにランニングジャンプでブロックに行こうということだったのです。
ランニングジャンプでのブロックのイメージ
アタックと同じようにランニングジャンプした時のイメージは下図のとおりです。
青シャツの選手は身長190cm、黄色シャツの選手が170cmです。
ランニングジャンプすることによって垂直飛びよりも10cmジャンプ力を稼いで80cmのジャンプをすると、ブロックの到達点が3m00cmとなります。
青シャツのアタッカーの最高到達は3m40cmですが、実際のスパイクは●付近で打つと考えられ、そうなると打点(ボールの中心付近)は3m20cmくらいになると想われます。
こうやって見てみますと、どうでしょうかね。相変わらずアタッカー有利の感は否めませんが、トスがちょっと離れれば勝負になりそうな気配も感じなくはないと思うのです。
っとなると、アタッカーものびのびとスパイクすることはできなくなります。
そこにアタッカーは、ブロックを意識しながら丁寧なスパイクをしていかなければならなくなってくるという状況が生じることになります。
のびのびとスパイクできないという状況が生じるとなにが期待できるか・・・・
のびのびとスパイクを打てないとなると、そのアタッカーは強打を打つなら、最も得意とするコースに打って来る、あるいはフェイント等が考えられます。
得意なコースに打つというのは、公式練習を見ておくと分かることがありますし、いつも対戦するチームであれば十分に把握することができるのですね。
このコースを絞らせてそこに、レシーバーを置くということが可能になってくるのです。
そのコースを絞らせるために、やはりブロックを少しでも高くしてアタッカーにプレッシャーを掛けていくということが大切なのです。
問題もなくはなかった
ただ、問題もなくはありませんでした。
このようなジャンプをして、コースをしっかり防げるのかということです。
つまり、ブロックとブロックの間が空くようなことにならないかということなのです。
このランニングジャンプからのブロックは下図の黄色シャツ、緑シャツ、黒シャツのとおり、ブロックの直前にネットに対して横向きに走りつつ、最後の一歩を大きく踏み込み、両腕を振ってジャンプします。
っとなると、一人で行う場合はできるとしても、複数人では無理があるのではないかという懸念があったのです。
当時の私たちのチームはブロックの後ろに着くレシーバーとブロックの脇を抜けて来るスパイクをレシーブするレシーバーの2パターンを組み合わせるレシーブフォーメーションを採っていたものですから、これが混乱し、結局レシーブ率が下がるのではないか・・・・という問題がありました。
事実ですね、本来下記の図のようにいったん床上で3人のブロッカーが揃って立ち、そこからブロックに行くというブロック方法の中で、仮に、青シャツの選手がスタンディングのジャンプでブロックに行こうとしているにもかかわらず、緑シャツの選手がランニングジャンプしようとしますと、青シャツの選手はブロックに行けなくなるという状況が生じてしまうのです。
そのような不都合について、次の記事でお話します。
発想はよいのですが、実際にやるとなるといろいろな問題が生じました。
しかし、当時の宮崎県のトップレベルのチームに太刀打ちできるほどに上達したいという強い思いの下に工夫と努力をしてみることにしたのです。
そして、このプレーの克服によって、この実業団チームを相手に私たちのクラブチームはそこそこの試合ができるようになり、間違って3回ほどは勝利し、全日本総合や産業人の全国大会に出場する機会も得たのです。
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