ウラ技・バレーボール技術・戦術研究会

実際に使って来た9人制バレーボールの技術・戦術のウラ技。ママさんバレー、一般のクラブチームではかなり通用しますよ。

速攻対策(その11・・・ブロックの分担と立ち位置・・・センターブロック)

2012年03月29日 22時29分08秒 | ブロック

はじめに
昨日に引き続き本日も、まずAクイックをマークしていただきたいポジション、センターブロックの意識と立ち位置についてお話したいと思います。
通常は、このポジション、セッターが来るわけですけれども、セッターでありながらブロックもうまいというのであれば、できればそのままのポジションでやっていただいてもいいわけですが、ブロックの問題から、場合によっては、身長があってAクイックと時間差のセミの両方をマークできるような選手を入れ替えて持って来ることもあります。

今回は、一応、セッターがそのままセンターでブロックするということでお話ししていきたいと考えますが、もし、ポテ吉さんのチームが、ブロックの場合だけポジションチェンジしたほうがいいというのであれば、ブロックした後の動き方についてご説明いたします。
セッターで、十分ブロックの対応が可能というのであれば、ここで御紹介する方法でやっていただけばある程度の効果が期待できると思います。

前置きが長くなりましたが、それでは、本日のお話に入らせていただきます。


センターブロックの立ち位置と意識
2番の選手の動きというのは、1番の選手と一緒にAクイックをマークし、合わせてレフト側のセミをマークします。時間差のレフトセミですね。
1番の選手はAクイックをマークした後、ライトオープンまでブロックに行かせるようにしていましたが、2番のセンターブロックの場合、Aクイックをマークした状態から、レフト平行までブロックに行くことはちょっと難しいのです。

もちろんプロ選手の中には、センターでブロックを張りつつ、両サイドの速い攻撃にもブロックに行くという選手がいますが、身長があり、動きも速い選手が練習に練習を積んで成せる業であり、今回の場合、それをセンターブロックに要求するのはちょっと酷かな・・・と思います。

で、ここでは相手のレフトからの平行については、3番と6番の選手にお任せし、2番の選手はAクイックと時間差のレフトセミをマークします。
Aクイックと時間差のレフトセミをマークするというのも、結構大変なプレーなのですが、練習してリードでこの二つの攻撃に対してブロックに行くようにします。


立ち位置は赤シャツのAクイックと時間差となる青シャツのレフトセミをブロックに行ける場所で白シャツ2番の選手の立ち位置を参考にしてください。
ここから、ブロッカーとアタッカーの力量やトスの速さ等を見ながら若干の調整をしていくといいと思います。

持久力や集中力が要求されるところで、1番の選手と協力し、まず、Aクイックを確実に抑え、それでいながら時間差のセミにプレッシャーを掛けていくという姿勢を示し、相手チームのアタッカーやセッターにのびのびと攻撃させないようにしなければなりません。

行きつくところ、最後は気持ちの勝負になるような面があります。
速攻封じのポイントとなるところで、ここは勝負どころだと思います。

プレー(ブロックで塞ぐコース)について
2番のブロッカーが防ぐコースに付いてですが、通常は1番の前衛レフトのブロッカーにくっついてジャンプし、クロス側から止めにいくということになります。

そして、どちらかというとゆるい感じになるストレート側の引っかけをレシーブ(オレンジシャツ)に任せるという感じで守備します。

しかし、相手チームの選手が超ストレート側(つまり守備側チームのライト側) に引っかけて来る場合とか、当方の中衛センターのレシーブにかなり期待できる場合などは敢えてセンターを空け、超ストレート側を下図のの位置で止めに行くというのもあります。

上の図のように2番の選手は、よりストレート側にジャンプして、空中でストレート側に腕を移動させます。
その場合2番の選手は最初から1番の選手との距離を空けて、ストレート側を止めに行くのではなく、1番の選手にブロックをくっつけて完成できる位置にジャンプし、ジャンプした後に、空中で腕を左右にずらしてコースを塞ぐようにするとAクイックを打つ選手にとってプレッシャーを掛けることができます。


しかしながら、敵も曲者。動体視力がよく勘のいい選手は、それを見て真ん中に空いたスペースにスパイクして来ることもあります。

そこで守備する側としてはそのコースに中衛のセンターを配置しておきます。

ブロッカーとレシーバーの連携
ブロックは相手アタッカーがネットから離れたところからスパイクして来る時はコースを塞ぎに行って、レシーバーに強打のレシーブ箇所と、
ワンタッチをレシーブする箇所との区別が付くように協力します。

一方で、ネットに近い場所からスパイクされるとき、この場合のブロックは、コースを塞ぐというよりスパイクを止めに行ったほうがいいと思います。

レシーバーにしてみれば、結局、ブロックの後ろを守るのか、ブロックの隙間を守るのかの判断はしにくいということになるのですが、まずは、ブロックの隙間を守るつもりで強打に合わせた守備体制を敷き、そこからブロックのワンタッチが生じたり、フェイントが来たりした時点でプレーを切り替えるというプレーを習得しなければなりません。


本日ここまでです。


ブロックの要領や練習については、是非下記の記事を参考にしていただきたいと思います。
ブロックで超高速移動ができるステップ(当たり前だけど気付いてない裏ワザ)

ブロックにおけるバランスをよくするためのトレーニング
ブロックでオーバーネットをしないための個人練習
9人制バレーボールのブロック練習(自宅でできるお手軽練習方法)
ブロックの横幅を調整する(その1)
オーバーネットと吸い込みをしないためのブロック練習(ステップ)


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6 コメント

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なるほど (ポテ吉)
2012-03-31 09:41:45
磯野さんの記事を見て、ブロックの立ち位置が今まで私たちが立ってきた位置より右側に寄っているなーと思いました。
1のブロッカーがレフトの速攻に対応する考え方がなかったので、これは相手レフト側からの速攻に対応するための対策として是非やってみたいと思います。(今までそのような対策ができていなかったということですが)
何も考えず、ただ今までの経験や、そのときそのときの状態で、ジャンプしているというのが本音ですね・・・。
だから、今回磯野さんの記事をみて目的をもったブロックをすることが、今後生かされるのではないかと、次回の試合を早くしたくなりました。でもその前に練習ですね。
私たちのチームはセッターがブロックもうまいので、今回の記事はまさしくぴったりだと思いました。
6枚ブロックについて、今まで検討したことはありますが、年齢的なこと(体力)から考えて、ちょっと無理だろうと・・・。それよりはもっと5枚ブロックで進化できれば・・・。というものです。
速攻に対するレシーブというより、ブロックに問題があるのでは?となんとなく感じていたので、ちょっと前が開けてきたように感じます。
とにかくやってみようと思います。
有り難うございます。
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ポテ吉さんへ (磯野)
2012-03-31 12:23:04
お疲れ様です。
セッターのブロックがいいというのは強みですね。
速攻対策の5人ブロックでは、この1番と、2番の選手がどのくらいできるかが一つのカギとなるからなのです。
また、1番の選手にAクイックをマークさせるというのは、相手チームのライト側攻撃にライトオープンがあるから、この対応が可能なのです。
ここがライト平行を使うようになると、1番の選手がライト平行にブロックに行くことができなくなります。
そうなるとライト平行はブロック1枚ということになってしまいます。
レフト側で時間差をしかけて、ライトから平行を打つというのは、5人ブロックにとって厳しい攻撃になるのですが、唯一の救いはライトがオープンということなのです。

この速攻対策ブロックの立ち位置もいつもこのように立つのではなく、通常は今までどおりの立ち位置でまずポジション取りし、そこから、相手にチャンスボールを返すことになってしまい、パスがセッターにピンポイントで返り始める等、今回問題となっている速攻が来るということが判断できた時点で、スッとポジションを取り直す等の芸当が必要です。
速攻の得意なセッターは、トスアップの直前にセンターのブロッカーがどこにいるかを確認し、このセンターブロッカーと勝負するつもりでトスアップします。
詳細はまた後日お話しますが、センターブロッカーが攻撃側のセッターの視界に入っているかどうかで、大きくわけてレフトを使うかライトを使うか判断したりもします。
ですから、その辺も考慮してセンターブロッカーはタイミング計って位置取りし、相手セッターを引っかけてトスを守備側が思っている方向に上げさせる等の駆け引きも頭の隅に置いておく必要があります。
頑張ってください。
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なんとなくでは・・・ダメですね。 (ゆんゆん)
2012-04-01 23:00:28
うちのチームでは、セッターの私は、全ての攻撃にブロックを跳ぶつもりでいく様な雰囲気があります。
実際とても無理なんですが・・・(・・;)
背がそこそこあるほうなので、センターブロックでは、頑張れるのですが、オープンの3枚目としては、弱い感じです。
こんな風に絞れると、まだ対応できると思うんですが。ちょっとずつ話し合ってそうしていきたいものです。

あと、前の試合で、相手チームがどういう攻撃をしてくるかわからなくて、しばらくセッター近くでAクイックを警戒していたら、レフト前衛のBクイックとレフト中衛の平行のみしかないからとマークを変えました。しかしそれまでに、時間がかかりすぎていた気がします。
ちゃんとはじめから、絞っていくつもりでいたら早めに対応を変える事ができたのにと、悔やまれます。
知らない相手とするときは、相手がどんな攻撃をしてくるか、よく見ないとダメですね。
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ゆんゆんさんへ (磯野)
2012-04-01 23:32:40
ゆんゆんさんの言われるとおりですね。いかに読み切るか・・・ってところが大事なのです。これは、ベンチワークでもあるのですが、大事なことです。
2回戦戦で当たるチームの1回戦の様子を観察するとかも結構有効です。
そこで、攻める側としてはですね、観察されることを想定し、1回戦では別の攻撃を見せ、2回戦の本番では一番得意な攻撃で攻めるような駆け引きも使うのです。1セットの中盤くらいまではうまく行きますね。
ですから、攻める側としては、タイプの違うコンビネーションを2~3持っていると、いいわけです。
ゆんゆんさんはセッターであり、ブロックのセンターであり、ほんとにネット際では中心となって動くポジションですね。頑張ってください。
ブロックに行けるのであれば、3枚目のブロックに行ったほうがいいのです。
ただ、ゆんゆんさんがうまく3枚目のブロックに行けない原因が、結構ゆんゆんさんではなくゆんゆんさんの隣でブロックする選手(前衛ライトや前衛レフト)の移動が遅いことが災いしているという場合もありますので、その辺は、よく監督に見てもらって、修正できるなら修正して行ったほうがいいと思います。
ほんとは、3枚のブロックをつけたほうがいいのですから・・・・。
頑張ってください。
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頑張ります! (ゆんゆん)
2012-04-02 09:15:44
その通りですね。ちょっと、甘えてました(笑)もちろんオープンは、3枚が良いと思います。
でも、ママさんチームだと、必ず3枚よりも、2枚でフォローするほうがいいかな?と思う場合もあるんですが、その辺りを「こうしよう」と言えず。ついなんとなく全部にいくようにしてるのが、自分で良くないと思うんです。

このチーム相手には、こういうブロックでいくぞ!だからレシーブもそのようにお願いします!という風に、守ってるレシーバーにわかりやすい、ブロックをしないとダメだなあと感じています。

普段の練習では、トスをあげることばかりに気をとられているので、練習試合や試合のときにあわてて、ブロックのことを考えるようになってしまいます。磯野さんの記事で考える機会が持てて、良かったです!
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ゆんゆんさんへ (磯野)
2012-04-02 20:55:33
なるほど・・・。
2枚ブロックのほうがいいか・・・と判断してる状況があるというのは、それは、それで、プレーを見ながらきちっと判断してやっているのであれば、意味があるのかもしれませんね。
原則は、原則ですが、ゆんゆんさんが言われるように、原則とは異なる対応もしてそれが、バチッと当たることがあるのも、確かにあるんですよね。
そういうのを私「気の利いたプレーだ!」と絶賛するのですが、確かにそういうのもありだと思います。

そう言えばもうかなり前の話ですが、春高バレーに出場したどこかの県の代表チームなんですが、ブロックを一切せず、全員でレシーブするというフォーメーションを見たことがありました。

ママさんの場合でも、ひょっとしてひょっとすると、ブロックよりレシーブしたほうがいいというのがあるのかもしれません。
一応、基本のパターンをやってみた上で、自分たちのチームに合う方法で工夫するというのもありだと思います。
以上です
コメントありがとうございました。
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