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Aクイックの打点と時間差のセミクイックの打点でトスの高さは決まってくる
上の図は実際に使っていた時間差攻撃を一マス10cmの寸法を入れで描いてみました。
条件は次のような感じです。
ブロッカーの身長は1m90cm。腕を伸ばすだけでネット(2m38)から手が10cmほど出ます。
ちょうど左側に描いた緑のシャツの状態ですね。
アタッカーの打点ですが、Aクイックも時間差のセミクイックを打つ選手も2m90cmの高さにあるボールをスパイクできます。
セッターはジャンプして2m40cm以上の高さでトスアップする。
図のとおり、セッターはジャンプトスします。2m40cm以上でこれを行う理由は、この時間差を成功させるための最初の条件が、ブロッカーの体が伸びきった状態の時、その伸ばした手先の高さ以上のところからトスアップを始めるということによるものです。
このトスアップがあることによって、このブロッカーの場合、トスアップの0秒11前に予測してジャンプを開始しないと、Aクイックへのブロックが間に合わなくなるのです。
Aクイックのトスは50cm上げる
セッターはAクイックを上げる場合はボールを処理した高さから、さらに50cmの高さにトスアップします。その結果、トスアップから0秒32でクイックを打つことができます。
その時Aクイックの選手(ピンクシャツのアタッカー)は
Aクイックのアタッカーは約90cmのジャンプをしています。足が床を離れた後0秒43くらいでこの位置に到達しますが、単純に引き算すると、トスアップの0秒11前にこのアタッカーは床から足が離れる感じでジャンプを開始していたってことになるわけですね。
その時ブロッカーは・・・
トスアップの0秒11前から、ブロックに跳ぶ動作に入れば、トスアップ後約0秒35でブロックを完成させることができます。
時間差のセミクイックは、トスアップ後0秒7で打たせる。
トスアップ後0秒35でAクイックをマークしたブロックが完成しますが、そのブロックがちょうど床に落ちるまでに要する時間も0秒35となります。
よって、トスアップ後0秒7でスパイクさせると、このブロッカーが着地したときにスパイクさせることができます。
トスアップ後0秒7でスパイクできるトスの高さは?
0秒7でスパイクさせるトスの高さですが、
上記図のとおり、●→●→●とボールが動く間の時間を計算すると、セッターがボールを処理した高さから、さらに90cm上方にトスを上げ(●の位置。ここまでで0秒429かかります。)、そこから40cm下方に当たる●に落ちてきたボール(ここまで●からすると0秒286かかります。)をスパイクすると、その時点でトスアップから0秒715となり、ちょうどAクイックをマークしたブロッカーが床に着地したところで、時間差のセミを打てるということになります。
終わりに・・・その他
以上のとおり、ブロッカーが必ずジャンプしないとブロックできないという高さの打点を持っているアタッカーが二人いれば、理論上必ず時間差攻撃はできるわけです。
特に大きなブロッカーと太刀打ちするには、速くてある程度の打点を有するスパイカーをそろえなければなりません。
長身のブロッカーが厄介な点は、何しろ、あまりジャンプしなくても相手スパイカーの打点に到達するということであり、そうなると、着地する時間も早い、次の対応にも早く行けるということで、攻撃する側としては、攻撃できる間隙が極めて限られて来るというところにありますね。
また、長身のブロッカーは実際の試合では、Aクイックのブロックについても、もう少し高く跳んで左右のコースを抜かれないよう、空中で腕を動かしてくる場合もありますし、チャンスがあれば、リードブロックで対応しようとしてきます。この辺の駆け引きをセッターは行いながら、攻撃をしかけねばなりませんね。
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