人生のかぎ

輝く生涯　　―エミ・カーマイケル―
　19歳の時、グラスゴーの修養会に出席した。
「どうしたらきよい生活が送れ、他人を助ける生活が送れるか、何か月もの間、何年もの間、知りたくてたまりませんでした。その集会には半ば期待し、半ば恐れながら行きました。何か私のためになることがあるだろうか…。私が悪いのですが、二つの説教どちらにも特になんということも感じなかったように思います。その会堂の中のもやが、私の中にしみ込んでくるような感じでした。私の魂がもやのような状態だったのです。それから司会者が最後の祈りのために立ち上がりました。おそらく、その前の説教は水の上を歩くペテロについてであったと思います。また、『主よ、私たちを守ってつまずかないようにしてくださるかたであることを、私たちは知っています』というように祈りが始まりましたので、その説教がユダの手紙24節のことばで締めくくられたのだと思います。このことばが私を捕えました。それは燃えるようなことばで私のために輝いたのです」。
　たましいと思いが高められるのをおぼえながら、集会から帰り、レストランへ行った。「骨付き羊肉がよく料理されていないとだれかが言っていました。私は『羊肉がどうだろうと、それが何だというのだろう』と不思議に思っていたことを思い出します。『主よ、私たちを守ってつまずかないようにしてくださるかたであることを、私たちは知っています』彼女はこのように書いている。
Ｖ・レイモンド・エドマン著『人生のかぎ』―信仰生活に秘訣を見いだした人々―より引用しました。Ａ．Ｏ