
牧者の広場 2015年10月1日
今年の夏は最初、日照りが続き適当に雨も降った。外へ出ると田んぼの稲の穂や野菜、果物などが豊かに育っている。持っていない自分には喜ばしく、自分の物のような豊かな気になって喜んでいた。ところが9月も半ばを過ぎて雨続き。雨と台風が折り重なるように襲来して、稲は、もっと日照りをくれと訴えていた。作物全部が人間の期待に反して、実りが悪くなければいいなと願う。
あまつさえ、栃木県は狙い撃ちされたように、帯状に進む大雨に見舞われた。その大雨で、名だたる鬼怒川は下流の茨城常総市で決壊し氾濫を起こしてしまった。のべて各所で水害に見舞われた。生命を奪われた家族の方々、家屋や家具、田んぼ、畑、自動車などが水没してしまわれた方々に御見舞申し上げたい。
「鬼怒」とは、その豪雨の流れの中で、重い大きな石がぶつかり合う時、鬼の唸りか叫び声のように聞こえて、そう呼ばれたらしい。人は大自然の中で、それが荒れ狂った時には、何とも頼りにもならない、か弱い存在であるかを痛感させられる。
世に起こる凶悪な犯罪に不感症にならないでほしいと訴えたい。だれにでも苦しみ痛み弱さが着きまとわされ行かねばならない人生。
聖書に
「 神はわれらの避け所、また力。苦しむとき、そこにある助け。
それゆえ、われらは恐れない。たとい、地は変わり山々が海のまなかに移ろうとも。
たとい、その水が立ち騒ぎ、あわだっても、その水かさが増して山々が揺れ動いても。」
(詩篇46篇1~3篇)
聖書に啓示されている神は全地の創造者、維持者、支配者だ。この方を恐れることを学びたい。
宗教法人 インマヌエル宇都宮キリスト教会 牧師 山田 隆