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女性の本来の幸せな生き方とは?~箴言31章からの考察~

2018年09月11日 | 人間について

かなりご無沙汰してしまった聖書に関するブログ、聖書を日々読むことをサボっていたわけではないのだが、何かこう、一般の人達に届くようなメッセージが思い浮かばず、今日まで随分時が経ってしまった。

旧約聖書の箴言は、先月辺りからずっと読んでいて、今日ようやく最後の章、31章に来たのだが、この章の10節以降は女性の生き方について、女性のあるべき姿について書かれている。今の現代の部分に通じる所もあるが、通じない所がむしろ多いのではないか、と、実は長年感じてきた。何故ならば、聖書で書かれている女性の生き方は、昔で言う、”良妻賢母”、つまり女は家庭を守って、男は外で働く、というイメージの方が強く、古臭い女性のイメージが拭いきれなかったからである。

ところが、今日改めてこの31章を読んで見ると、実は全くそうではないことは判明した。むしろ、聖書、特にここで書かれている女性は専業主婦よりもむしろ、家事もやって仕事でもバリバリ働くキャリアウーマンだったのです!

箴言31章13節以降にその彼女の働きぶりが記載されている。順にみていきたいと思う。

13-14節:彼女は羊毛や亜麻を手に入れ、喜んで自分の手でそれを仕上げる。彼女は商人の船のように、遠い所から食料を運んで来る。

これは、家族の衣服や食料を調達するためのものでしょうか、副業でやっているのかもしれませんが、家事の可能性が高いような気がします。

15節:彼女は夜明け前に置き、家の者に食事を整え、召使いの女たちに用事を言いつける。

これは、今の時代でも共通していますね。日本の多くのお母さん、一部ではお父さんがしている所もあると思いますが、朝早く、子供のお弁当や朝ごはんの支度をしていますよね。私の母もそうでした。家族の誰よりも早く起きて、お弁当と朝ごはんの支度をしてくれました。

しかし、次が驚きでした!

16-17節:彼女は畑をよく調べて、それを手に入れ、自分でかせいで、ぶどう畑を作り、腰に帯を強く引き締め、勇ましく腕をふるう。

なんと彼女は、自分で不動産屋を回って自分で土地を購入して畑を作ってしまったのですね!しかも勇ましく働いていて、何て行動力のある女性なのだろうと思います。

18節:彼女は収入がよいのを味わい、そのともしびは夜になっても消えない。

ここで明らかなように、彼女が畑を購入したのは、ビジネスをするためだったのです!旧約の時代でも、女性がお金を稼ぐことに何の問題もなかったわけです。

日本では儒教の影響から、男尊女卑という考え方がなかなか抜けず、女性がバリバリ働くことへの抵抗感が、欧米諸国などと比べて非常に高く、未だに男性の多くにこのような考え方を持っている人達が存在します。ましてや、女性が男性よりも収入が多いなんて許せないわけです。悲しいかな、日本の男性の多くは、女性よりも男性の方が収入が多くないといけない、という固定観念にしばられています。けれども、聖書ではそんなことは一言も書かれていません。

そして、彼女がやっていることはこれだけに留まりません。

20節:彼女は悩んでいる人に手を差し出し、貧しい者に手を差し伸べる。

家事をやって、ビジネスをしているのであれば、自分や家族のことで精いっぱいのはずなのに、なんと困っている人達にも手を差し伸べているのです。自分のことだけでなく、他人のことも顧みて助けてあげているなんて、なかなかできないことです。

そんな彼女に対して、彼女の夫は彼女に抵抗感を感じるわけでも、嫉妬するわけでもなく、むしろ大絶賛しています。

28-29節:...(前文省略)夫も彼女を褒めたたえて言う。「しっかりしたことをする女は多いけれど、あなたはそのすべてにまさっている」と。

何て懐が大きい、素敵な旦那様なのかと思うのですが、彼はこのような妻の生き方に喜びを感じて下さっているわけです。

こうして見ると、本来、女性というものは多彩な才能を持った人間だということが分かります。にも関わらず、今の日本、特に関東に住んでいて思うのですが、

今の日本の女性達は仕事ばかりに邁進していて、キャリヤや仕事の能力向上ばかりを求め、他にあるかもしれない才能を潰しているのではないか、お金には直結しないが、素晴らしい才能や能力も潰してしまっているのではないか

とふと感じました。

男性とは違って、女性は複数の仕事を一度にできる能力があるといわれており、この箴言の女性を見ているだけでも、多彩な能力を持っていることが分かります。けれども当時は、今の日本社会のような長時間残業や長時間労働がなかったでしょうから、仕事もして、かつ他人のことも顧みる余裕があったのだと思います。

残念ながら、今の日本の働き方は女性や母親には全く優しくなく、未だ残業が多く、人生のほとんどが仕事で埋もれる人生を送っている人達が多い、というよりは、送らざるを得ない、と言った方がいいのかもしれない。

結果、まだ小さい子供を保育園に預け、夜遅くまで働いて、親も子供も毎日ぐったり、の生活を送り、食事は近くで買ったスーパーの総菜で済ませてしまう。こんな人生が、本当に女性にとって、そして子供や家族にとって幸せなのだろうかと感じてしまいます。

仕事で女性の能力を開花するのは大変良いことなのですが、それが今の日本の働き方では、

逆に仕事でした能力を発揮できない、仕事でしか自分のアイデンティティーを見いだせない、つまり、仕事によって逆に自分の首を絞め、自分の能力が狭められてしまう状態になっている

のではないかと感じています。

今の日本の女性達は本当に幸せなのでしょうか?

以前、安倍総理が「一億総活躍社会」を謳っていましたが、それこそ生き方の押し付けではないかと思います。本来、女性は多彩な生き方ができる人間であり、それができる多彩な働き方を実現させるべきではないかと思うのですが、日本は未だに、フルタイムの正社員、もしくはパートか派遣、という2つの働き方しかできず、欧米諸国にあるような週3日の正社員の仕事、フレックスタイム制、在宅勤務制度の導入が非常に低い。低すぎる。先進国の中では最低レベルになっています。

そういう意味で、日本という国は何て女性にとって生きにくいのだろう、と感じざるを得ず、海外滞在を経験した私としては、できれば一刻も早く日本を脱出したい気持ちに常に駆られています。

 

 

 

 



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