●三色絵007・匙が曲がると・透次
○「匙が曲がるとすれば無月の真下」(→透次06)
○季語(無月・秋)
【作句メモ】:かつてスプーン曲げというものがテレビで流行った時代がありました。
無月とは、雨や曇りで見えない中秋の名月のことをいいます。雲の上の名月をおもうだけですが、見えなくても雲の上に名月があることも事実です。その真下では、スプーンさへも曲がるという奇跡が起こりそうです。
この句を方法として考えると、「断定」ということになります。匙が曲がるのはいろいろな状況下でしょうが、「無月の真下」と断定しました。異論があったとしてもそれらは無視して、小気味よく言い切るのが短詩型の醍醐味です。
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