私の唯一の誇り、家庭は滅茶苦茶だったけど、良いおばあちゃんに育てられた。
この人がいなかったら、今の自分はいない。本当の根無し草になっていただろう。
そうだったら、今よりも流れに翻弄されて、いづこかへ消えてったかもしれない。
ト・ラ・レモテ・・・・ファゴットは鳴った気がする・・・・白鳥の歌を。
嫁いではならない家へ嫁いで来た。子が出来なかった。石女の・・・・
この、おばあちゃんの旦那の妹が婿養子を取り、なんとか家系を繋ぐことに。
私には、おばあちゃんが二人いた。幼い頃は、呼び方に迷った。考えましたよ。
ちっけえばあちゃんと、でっけえばあちゃんと名付けました。家族公認です。
命日だったのは、子の出来なかった明治の、おばあちゃんの方です。凛としてた。
もし、子が出来ていれば、私の父も産まれてないし、私も当然なこといなかった。
私は思う。私は産まれなくても、たとえそうでもいい、おばあちゃんに、子をと。
それだったら、どんなには幸せだったかと思う。綺麗な人が、ますます綺麗に。
本当は、そうなるはずでした。それが、枯れ葉のように散って行きました。
私を守り育ててくれた人を、私はいったい何を。恩を仇で返した。人非人になった。
もう書けない。燈明、読経し遺影を見た。笑っていた。怒ってほしかった。
その笑顔を見たら泣けてきた。笑顔でなければ泣けなかったのに、笑顔だった。
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