日米ゴルフ観戦記（２２）いまステップ・アップ・ツアーが熱い！

今週はステップ最高賞金４千万円の「ＳＫＹレディース」４日間競技が行われている。中でも私の推しは弱冠二十歳の小林夢果である。ジャンボ尾崎門下生で飛距離は２７０ヤードという飛ばし屋だが、アイアンと小技とパターが下手という、要するにゴルフ全体がまだまだ下手なのだ。先週も途中までトップを走っていて、最後の最後で逆転されて悔し涙を流したばかりである。顔が子供っぽくて童顔なので、猛禽類のプロ達に混じって試合をしているとついつい応援したくなるが、彼女もプロなのでそれなりに勝ちにはこだわっている筈だと思う。ここらで一発飛ばしの本領を発揮して優勝し、一皮剥けた「ニュー小林」を見たいものである。直前インタビューではか細い声で控え目に答えていたのが「あれ？」って感じで意外であった。まあ血液型がＯ型という事なので、何れ勝ちを重ねてレギュラーに上がる頃には「また違った部分」が出ているのではないかと期待したい。これは変身と考えるのではなく成長と捉えたい。

ちなみにＣＳ放送ＳＫＹの今回の解説は、（先週に引き続き）ゴルフ界のご意見番「レジェンド岡本綾子」が担当している。私は岡本の解説が一番面白くて大好きである。本人のエピソードなどアナウンサーとの掛け合いを聞くのも楽しいし、またゴルファー目線では選手のスイングの良い点悪い点を、「理論に基づいて分かりやすく」懇切丁寧に説明してくれる所が嬉しい。やはりここは本場アメリカで賞金女王を取り、ゴルファーの夢であるホール・オブ・フェイムにも名を連ねた超一流プレイヤーの実力に裏打ちされた説得力が他を圧倒していると言う事だろうか。私のような下手っぴのゴルファーでも「あっ、そうか！」と気付かされる事が毎回のようにあるのは驚きである。数多いゴルフ中継の中にはどうにも聞いてられないような酷い解説者もいて、せっかくの試合が「台無し」になるのは問題だと前から思っていた。放送局は人選に配慮して、試合をぶち壊さないように気配りして欲しいものである。

解説者の問題はさておき、試合は現在２日目の後半にはいる所で予選カットのせめぎ合いも見どころである。１位はアマチュアの「都玲華」で、実力はレギュラーでもやっていけるだけのものがあると思う。気になる小林夢果は３ホールを消化して２アンダー９位Ｔと、何とか首位グループで耐えている状況だ。何とか根性を出してトップ５位で予選を通過し、最終日には逆転初勝利と行きたいねぇ。それはさておき、後半の中継でどれだけスコアを伸ばしてくれるか楽しみである。

なお、ついでに私の好きなステップアップ選手の ① 丹萌乃は２オーバーの３７位、② 高橋恵はいつもの事だが８オーバーの９９位と予選落ちしそうだ。松田鈴英と工藤遥加は日本女子オープンに出場なので、そちらの方で頑張って欲しい。なお、妹にしたいNo.１の小野祐夢は３オーバーで５０位とギリギリである。一方、アメリカ帰りの河本結はイーブンパーの２４位Ｔと何とか食い下がっている状態なので、これから上を目指して「得意の攻め」で試合を盛り上げていって欲しい。調子は上向きだと本人が答えているので、何かやってくれるんじゃないかと期待している。

以上、ステップアップツアー情報でした。