ヒツジグサ(スイレン科)
分布 北海道~九州
花の時期 6~9月
昔の時刻の数え方のひとつである、「未(ひつじ)の刻(14:00)」の頃に花が開くことからこの名前になった。(園芸種のスイレンは早朝に花が開く)
ところが、江戸時代の書『大和本草』には、「此ノ花ヒツジノ時ヨリツボム」とあります。
それで、明治までは早朝に花が咲き、未の刻には花が閉じると思われていました。
それが事実かどうかを京都府の巨椋池(今は埋め立てられてありませんが)で、確かめた人物がいました。
牧野富太郎氏です。
早朝から夕方まで観察して、「花は正午から午後三時までに咲き、夕方5時から6時ごろに閉じる」と述べたといいます。
今回の画像は
里山での草刈りの作業前(10時)の画像
そして昼食時(1時ごろ)の画像
一つの花は3日、3回咲いたあと、水中に沈み結実します。
実ができると種子は浮かびます。一つ一つの種子は仮種皮(かしゅひ)につつまれてぷかぷか浮いてひろがっていきます。
この仮種皮は1、2日で腐ってとけてしまいます。とけると種子はそのまま水底に、時期が来ると発芽することになります。
兵庫県では、ため池でよく見ることのできるヒツジグサ。全国的にみると絶滅が危惧される種になりつつあります。
京都府(牧野富太郎氏はさどくやんでおられるかも)や奈良県では絶滅危惧種Ⅱ類、大阪府や和歌山県 滋賀県では準絶滅危惧種
コイやアメリカザリガニの食害のほか、きれいな環境が少なくなり、また、埋め立てなどで生活する環境がなくなっているとか
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