ツリガネニンジン(キキョウ科)
里地の畦や里山に向かう道沿いに釣り鐘状の薄い青紫色の小さな花をぶら下げた植物がツリガネニンジン。
ニンジンと名がついているのは、根が朝鮮に人参に似ているところから。
朝鮮人参と同じように薬効があるそうで、根を乾燥させ(シャジン (沙参))、漢方では鎮咳、去痰作用があるとか。
若い芽や茎先のやわらかい部分は「トトキ」とよばれ⾷⽤になる。
ツリガネニンジンは、 花の色やかたち、 茎や葉の様子などに個体差が出やすい種類です。
ツリガネニンジンの受粉は夜行性のガのなかまが花粉媒介をしているという報告があります。(つくば生物ジャーナル2016.)昼間にやってくる昆虫は受粉に貢献せず、夜にやってくるガの仲間が受粉を助けているそうだ。この研究では、ツリガネニンジンの出す蜜を手がかりにして、夜の方がたくさん蜜がでて、しかも生殖器官も成熟するところから夜のガのために花のしくみができていると結論づけている。
なぜ、ツリガネニンジンが夜の昆虫を選んだのかはわからないが、小さい花のわりにめしべが突出しているのが原因かもしれません。
観察
1枚の花びらが筒状で、その先が5つに分かれている。花の中から垂れ下がっている部分はめしべ。
株もとに出る葉と、 茎につく葉のかたちが大きく違う。株のもとの葉は丸く、茎の葉は先がとがった楕円形になっています。葉は輪生(茎に一カ所に数枚ずつつく)
ガクには小さな突起がある。
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