肩書はセラミックデザイナー。その肩書通り、作品からデザイナーらしさをつくづく感じる。ランプシェードは、泥漿を鋳込む際に気泡をこしらえ、それを螢手に仕上げているとのこと。気泡はスチロール玉を利用しているとの説も聞いたが、いずれにしろ発想が独創的。どの作品にもその作り方、使われ方、表現の仕方に創意工夫がある。理屈っぽさが自分の強みだと言い切っておられるところに潔さを感じた。今年2月に急逝された陶磁器デザイナーの栄木正敏さんを師と仰いでおられ、森正洋氏からの流れを受け継いでいる方だと思う。また、展示が美しく分かり易いところにも感心した。