ひねって・焼いて・陶

陶芸の様々な技法、釉薬、お会いした陶芸家の方々の話等々、私が陶芸で学んだこと、発見したことなどを綴ります。

型で作るティーポット

2020年07月17日 | 制作現場

ティーポットをくり抜きの技法で作ったのですが、くり抜くのに結構な手間がかかるので型で成形することにしました。以下、大まかな工程を紹介します。

先ずは、インダストリアルクレイで原型を作ります。クレイを盛ったり削ったりして形のバランスをよく検討します。このポットは本体、ハンドル、蓋、蓋のつまみの4部品からなります。

 

出来上がった本体の原型の型取りを開始。

 

先ずは半分を型取り。

 

出来上がった型を外したところ。インダストリアルクレイは油を含んでいるので原型には離型剤を塗る必要が無い。また温めれば再利用できるのも長所。

 

粘土の成形。型の合わせ面の内側にはあらかじめ三角断面の溝を加工してある。成形する時に両側の粘土が合わさり、余った粘土が3mm程の隙間からこの溝に入り込むことでしっかりとした接合ができる。また、ここで蓋受けを取付ける。

このポットのシャープなラインを出すためには内側から相当シッカリと粘土を押し込まなければいけない。

 

型を合わせて成形。三角形の溝が後方の型割線上に見えている。注ぎ口の上面を別部品で接合。

 

本体の成形が完了。溝に入り込んだ余肉がバリとなっているのでこの後仕上げ。

 

ハンドルの成形。

 

部品を組み付けて出来上がり。