2023年夏学季講座では、
例年のことながら、「講外講」をおこないます。
この「講外講」という言葉は、
魯迅が作品を発表する際に、集から洩れたものながら、彼自身が愛着のあったエッセイや文章をあつめ、別途に「集外集」と呼んだことに由来します。
でも、その題名のアイデアは、不確かな記憶ながら、どうも中国の杭州にある西湖、ここは中国四大美人の一人に数えられる西施(せいし)入水にまつわる伝承でよく知られたところですが、その湖畔にある「楼外楼」(日本にもその名前にあやかった中華料理店はいくつか存在します)という古くからある料理店に由来するようです。
もしかして、逆だったりするかもしれません。
<西湖の船上から見た楼外楼。下は楼外楼から望む西湖>
この料理屋には十数年前、食事をしに訪れたことがありますが、大きな窓から靄にかすむ西湖が望まれ、紹興酒をいただきながら、蕩蕩としていかにも気持ちよい時間が過ぎていったのを憶えています。
その魯迅と西湖のあいまった記憶に郷愁を感じながら、講座後の楽しみとして、いつも講座では、「講外講」という楽しみの場を設けているというわけです。
そんなわけで、これまでの「講外講」では、足尾銅山跡、秩父事件の足跡をたどったり、幕末の尊攘運動の事跡、このときは生麦事件の起こった生麦までいきました。あとは芭蕉の『奥の細道』をたどるべく日暮里から千住まで歩く。それに明治の元勲の別荘や吉田茂邸のある大磯探訪などこれまでもいろんなところに出かけました。
そこで、今回は伊能忠敬の出身地でもある千葉の佐原を訪れ、あわせて佐倉にある国立歴史民俗博物館の見学を、と考えています。
ただし、日程ですが、
当初は7月8日土曜日としていましたが、わたし自身の都合が難しくなり、一週間ずらして、7月15日土曜日にしたいと思っています。
下手をすれば、梅雨の真っ盛りかもしれませんが、今年は暖冬もあり、この時期には梅雨明けになるようにも思え、当たり外れはあるものの一か八か、15日に予定変更をいたします。
ちなみに、わたしはけっこう〝雨男〟でして、「講外講」の一つであった2022年の日吉慶応キャンパス内にある海軍連合艦隊地下壕の見学も台風で流れたことがあります。
ですから、外れたらすみません!
それと、講座についてですが、以前も申し上げましたように、すべてzoomでおこない、当日受講できない方には、アーカイブを送付して、お好きな時間、ご都合の良い時間に受講参加できるようにしております。
もちろん、わたしのお話が終わったあと、質疑応答や討論の時間を多めに取っており、ここでみなさまの疑問点やそれぞれのお考え、ご意見をお聞かせ願えるようになっていますので、zoom参加の方が〝白熱講義〟を味わえるのに適しています。
とは言え、発熱後の余熱を楽しむのも、じゅうぶんありだと思っています。
その意味でも、一方通行の講座にはなっていない、zoomだからこそ、いろんな意見を聞ける。そんな講座になっています。
〝白熱〟のためにも、みなさまの多様な意見や声が必要ですので、ぜひ多くのみなさまのご参加をお待ちしております。
以下、講座のflyerを貼っておきます。
お申し込みは、4月20日(木)まで、
npo.shinjinkai1989@gmail.com
にメールでお願いできれば幸いです。
折り返し講座担当から、詳細についての返信をいたします。よろしくお願いいたします。