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古今東西のアートのお話をしよう

映画 水は海に向かって流れる


広瀬すずのアップ、アップ!!





ひたすら、広瀬すずを
観るための映画




監督 前田哲 脚本 大島里美
原作 田島列島

田島列島(たじまれっとう・1984年〜)女性漫画家 多摩美術大学映像演劇学科卒

田島列島 水は海に向かって流れる2018年


映画 関係図


引用元『お気楽映画のすすめ』より

26歳の、榊千紗(広瀬すず)は、10年前W不倫し出奔した自分の母親を許す事ができない。その為、『私、一生、恋愛なんてしないから』と固い殻に閉じこもっている。榊が暮らすシェアハウスにW不倫の相手の息子、高校1年生の熊沢直達(大西利空)が同居することになり…




広瀬すずが16歳の時に出演した、是枝裕和監督の『海街diary』、
原作は武蔵野美術大学卒の女性漫画家、吉田秋生(1956〜)の同名作品。漫画『海街diary』は、2006.8〜2018.8まで不定期に発表され、漫画『水は海に向かって流れる』は、2018.9〜2020.8まで連載された。漫画『海街diary』の終了が『水は海に向かって流れる』の始まりになっている。最初の発表は12年の差がある。


『水は海に向かって流れる』は、『海街diary』を強く意識して製作されたと思う。

映画『海街diary』で、鎌倉に暮らす三姉妹の異母妹“すず”を演じた「広瀬すず」。“すず”の実母は三姉妹の父親を奪った不倫の女。父親の病死で、三姉妹の長女“幸”は山形にいた“すず”を鎌倉に四女として引き取る。“幸”は看護師で職場の医師と不倫関係にある。
『海街diary』は不倫で出奔した父親、その後、母親も三姉妹を自分の母に預け、再婚して家を離れる。そうして、三姉妹は両親に捨てられる。しかし、三姉妹は父親の異母妹を迎え、四姉妹のそれぞれを取り巻く人々との開かれた関係(性的関係も含め)を描き、最後には父親も母親も許す。


これに対して、『水は海に向かって流れる』の主人公、榊千紗(広瀬すず)は、W不倫で出奔した母親が千紗に「あなたの事が嫌いになったわけじゃないの。あなたも将来恋をすれば分かるわ」といい、16歳の千紗は「私、一生、恋愛なんてしないから」と決意する。それから、千紗は母親を許さず、心を閉ざしていた。
W不倫をした母親の相手熊沢は、元サヤに戻るが、母親は別の相手と再婚していた。W不倫の二人は、千紗と熊沢の息子、熊沢直達(大西利空)から蛇蝎のごとく嫌われ、犯罪者のように描かれる。シェアハウスという疑似家族は舞台に過ぎず、ひたすら千紗と直達の被害者意識からみた世界が中心だ。また、『星を爆発させる』と言われるほどの性欲を持つ男子高校生、直達が、偶然、千紗と二人きりで、旅館に枕を並べても何事もなく、よく朝「あーよく寝た」!!とは理解不能…


『海街diary』と『水は海に向かって流れる』の12年の歳月は、新自由主義的風潮とSNSの進展により、被害者意識を離れられず、異なる意見を排除し、正義を振りかざす不寛容の時代になった。



吉田秋生 海街diary 2006年


原作 吉田秋生、監督 是枝裕和
の『海街diary』
原作 田島列島、監督 前田哲
の『水は海に向かって流れる』
2作を繋げる「広瀬すず」



原作の女性漫画家の資質の
違いもあるだろうが、
ネットワーク社会で加速度的に拡がる分断と不寛容を反映している社会を考えると不気味だ

★★★☆☆


「広瀬すず」と子猫と楓は◎


子猫「ミスタームーンライト」これは、メチャかわいい


直達に片思いの楓(當真あみ)
陸上部で走る姿が素晴らしい!
『海街diary』でサッカーをする「広瀬すず」を思わせる


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