国立新美術館から
青山墓地の桜が見えたので
歩いてみました
さて、ダミアン・ハースト展
イギリスの現代アート作家
ダミアン・ハースト(1965〜)
「〈桜〉シリーズは美と生と死についての作品なんだ。」
ダミアン・ハースト
「帝国の桜」 2018年
Courtesy ob PinchukArtCentre(Kyiv,Ukraine)
キエフの美術館所蔵
「帝国の桜」とはなんというネーミングでしょう…
『「死」を多くの作品の中心的なテーマとするハーストは、過去に9.11同時多発テロを「アート作品のようだ」と語り、後に謝罪したことがある。』
参考写真
「神の愛のために」 2007年
『18世紀の人間の頭蓋骨をかたどったプラチナに8601個の純ダイヤモンドで敷き詰めたものである。額には「スカル・スター・ダイヤモンド」と言うピンクのダイヤモンドがはめ込まれている。頭蓋骨の歯は本物の歯であり、ロンドンでハーストが購入した。
制作費は14ミリオンポンド(約33億円)で、ロンドンのホワイトキューブギャラリーで展示され、50ミリオンポンド(約120億円)の価格が付けられた。この価格は現存のアーティストの単作品で最も高額である。』
『俺はこれまでずっと、金と死に、
時間を費やしてきた』
ダミアン・ハースト
ダミアン・ハーストの桜と青山墓地の桜を比べてみましょう
靖国神社の標本木を観察する…
気象庁の担当官
本日、東京の桜の開花を
確認しました
春が来ました!!
神奈川県立金沢文庫に続いて、初めての美術館コース
今日は、府中市美術館を訪ねました
新宿から京王線特急で約20分、府中駅からコミュニティバスで10分…
トウチャコ💨
2020年に新型コロナの流行で途中閉幕となった展覧会を再度開催したそうです
敦賀市立博物館所蔵の江戸絵画を中心に構成されています
「ふつうの系譜」とは、辻惟雄の「奇想の系譜」のシャレですが、岩佐又兵衛や若冲、蕭白に対して、狩野派、土佐派などの伝統派を「ふつうの系譜」として見直すという企画です
狩野派は「漢画(唐絵)」を源流とし、土佐派は「和画(やまと絵)」を代表しています
三島由紀夫流に言うと、狩野派の「ますらおぶり」と土佐派の「たわやめぶり」でしょうか
土佐光起 「伊勢図」江戸時代前期
三十六歌仙の伊勢
上掛けの模様の精緻さ、重なる着物の色合いの鮮やかさ、土佐派の「たわやめぶり」が見事です
高い柳の下に、毛色の異なる三頭の馬。構図に惹かれて、近寄ると馬の毛並の柔らかな表現。ひょうきんな馬の顔… 気に入りました
原在中(はらざいちゅう)1750〜1837
京都の酒造家に生まれる。漢画、やまと絵の両様を取り入れた繊細な作風。御所造営の御用を務めるなど、京都では知られた絵師らしい
ベルベットを思わせるモフモフの毛並の猫写と憎めない顔が猛虎というより「ぬいぐるみ」を思わせる可愛らしさ
円山四条派と並ぶ岸派の元祖
印象に残った三点
狩野探幽、円山応挙など多数展示
詳しくは
↓
府中市美術館は、府中の森公園の中にあり、併設のカフェテラス席は公園と繋がっています
ランチプレートをいただきました
春を感じる日、あるいはみずみずしい感性に触れたときに思い出す詩があります。
はじめて薄暗い本屋でこの詩に出会ったとき、ひかりと移動する視線が作るイメージにくらっときました。
それ以来、大岡信の、特にこの詩を
愛唱しています。
春のために
砂浜にまどろむ春を掘りおこし
おまえはそれで髪を飾る おまえは笑う
波紋のように空に散る笑いの泡立ち
海は静かに草色の陽を温めている
おまえの手をぼくの手に
おまえのつぶてをぼくの空に ああ
今日の空の底をながれる花びらの影
ぼくらの腕に萌でる新芽
ぼくらの視野の中心に
しぶきをあげて回転する金の太陽
ぼくら 湖であり樹木であり
芝生の上の木漏れ日であり
木漏れ日のおどるおまえの髪の段丘である
ぼくら
新しい風のなかでドアが開かれ
緑の影とぼくらとを呼ぶ夥しい手
道は柔らかい地の肌の上になまなましく
泉の中でおまえの腕は輝いている
そしてぼくらの睫毛の下には陽を浴びて
静かに成熟しはじめる
海と果実
大岡信 「記憶と現在」より