中学生や高校生の頃、ちょっと背伸びをして映画館で洋画を見ることがありました。本当は「エレキの若大将」とかが見たいのに、「俺って洋画を見るんだぜ」って友達に自慢したい気持ちもあって字幕スーパーで映画を見る。ちょっと大人の階段を上った気分に浸ったボクの少年時代の思い出です。
その頃に見た洋画の中で一番心に残っているのが、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニの「ひまわり」でした。1970年公開のイタリア・フランス・ソビエト連邦・アメリカ合衆国の合作映画で、冷戦期にソビエト連邦で初めて撮影された西側諸国の映画です。
戦争によって引き裂かれた夫婦の行く末を悲哀たっぷりに描いた作品で、エンディングでの地平線にまで及ぶ画面一面のひまわり畑の光景が今も忘れられない映画です。音楽も素晴らしく、ボクが人生で初めてサントラ盤のLPを買った映画でもありました。何度も聴きましたよ、このLP盤。
今、この「ひまわり」をリバイバル上映するケースが、各地で起こっているんだそうですね。ロケ地となったひまわり畑は、ソビエト連邦時代のウクライナの首都キエフから南へ500キロメートルほど行ったヘルソン州にあるところがロケ地だったのだそうです。ロシアによる軍事侵攻の苦境にあえぐウクライナで撮影された名作映画「ひまわり」を上映し、売り上げの一部を人道支援のために寄付しようという取組が、全国で「ひまわり」上映の動きとして広がっているのだそうです。「ひまわり」はウクライナの国花でもあるそうですよ。
恥ずかしながら、ボクは映画「ひまわり」が旧ソ連で撮影されたことは知識として知っていましたが、それがウクライナであることは知りませんでした。そして、あの映画の画面一杯の美しいひまわり畑の地が戦禍に巻き込まれているという事実に、今回のロシアによるウクライナ侵攻について、さらにプーチンへの憤りを増幅させています。
youtubeに映画「ひまわり」の5分ほどの映像がありましたので貼り付けておきます。美しくどこまでも広がるひまわり畑の光景に注目し、胸を締め付けられるような音楽をお聴きください。そしてこの地ウクライナに、1日も早く平和が訪れることを願いましょう。
I Girasoli / ひまわり(イタリア映画)
趣味が「戦史研究」ってすごいですね。ボクはまったくそっち系には興味がなかったモノで、尊敬です。
映画「ひまわり」で、アントニー(マルチェロ・マストロヤンニ)がロシアで再婚した相手役を演じたリュドミラ・サベリーエワの美しさに、当時感動したことを思い出しました。
自分の趣味はサッカー観戦、自転車ロードレース観戦、コンサート、オーディオ、映画鑑賞、戦史研究、酒を飲むこと…と言ったところなのですが、なんといっても戦史研究が断トツの趣味なので、旧ソ連(とりわけ戦いの中心となった南部戦線 ウクライナ)には詳しいですね。
ウクライナとロシアの歴史的関係は複雑なんでしょうけど、私もウクライナに早く平和が訪れることを願っております。