2021年9月11日(土)の午後。突然、マルちゃんが嘔吐した。
なんとか2時間半くらいの待ちですんだ。
いつものように、お昼ごはんのあと放鳥していたら、急に首を振って吐き散らした。
昨年12月にも夜中に嘔吐したことがあり、日曜に診療している「鳥も診られる」病院へ連れていったことがある。
そのとき、糞便にも異常はないし、人間がお腹壊したりするみたいに、鳥も体調崩すことはある、と医者に言われたのを思い出した。
いや、でも、「鳥専門」の病院に連れていくべきか?
悩んでいる間に、吐き散らしはおさまった。
あ、大丈夫かな?
と思った自分を、後になって責めることになる。
日曜の朝は、「マルちゃん、かわいい」と言っていた。
それが、午後からまったく鳴かず、しゃべらなくなった。
夜には明らかに元気がなく、31~32gだった体重も29.8gに。
翌9月13日(月)、こわごわ小屋にかぶせているカバーをめくるとちゃんと止まり木にいた。
でもごはんもほとんど食べず、体重は29gに。
急遽午前半休をとりつつ、月曜朝にやらなければいけないタスクを終わらせてから、昨年12月にいった「鳥も診られる」病院へ着いたのは10時。
「鳥専門」の病院は月曜日が定休日なのだ。
3時間待ちと言われ、
これは、午後の始業に間に合わないな、と思いながら車でマルちゃんと一緒に待つ。
なんとか2時間半くらいの待ちですんだ。
糞便検査をしてもらい、特に異常はない、体調崩しているんだろう、と。
昨年12月に連れてきたときは、待っている間、元気な様子だったマルちゃんは、今回は明らかに違う。
ぐったりしているようにみえる。
それでも異常はみられないと。
土曜日からの様子を時系列で話ながら涙があふれる。
体重がこんなに減って、ごはんも食べない。
死んでしまいそうだと感じていた。
すこし明るめの緑色した糞便の色と、マルちゃんの状態から、私は金属中毒を疑っていたのだけど、聞いてみたものの、先生は首をかしげる。
なんか明確に金属を食べたとかあるんだったらレントゲンとるけど、、、糞はそんな感じじゃない、と。
とりあえず弱っているから栄養剤と吐き気を抑える注射と点滴打つね、ということで背中の羽の間にブスッと打たれたマルちゃんは、そのときだけ「ギャっ」と鳴いた。
とにかく保温をしっかりして、鳥小屋だと温度が保てないからプラケース入れてエサも撒いておけば食べるから、水に溶かす薬を処方され飲ませるように言われて、病院を後にした。
帰って早速入れたプラケースをマルちゃんは嫌がり、跳びはねて上蓋を開けて出ようとする。
体力落ちているのにムダに消耗させてしまうと思い、プラケースは諦め、小屋に戻して、冷房避けに買っておいたビニールカバーをかぶせる。
ペットボトルにお湯を入れてタオルを巻いて入れる。
あまり気温も高くなかったので、なんとかそれで保温した。
マルちゃんは、月曜日は朝からなにも食べていない。
病院から帰ってきてもいっこうによくならないようにみえる。
夜になると、さらに弱々しくなり、普段は背中をナデナデさせてくれないマルちゃんが、背中をナデナデしても怒らない、されるがまま。
元気で活発なマルちゃんだから余計にただ事ではないと感じ、土曜日に「鳥専門」の病院に連れていかなかったことを後悔した。
「マルちゃんかわいいねぇ」が十八番のマルちゃん。
マルちゃん、かわいいマルちゃん、マルちゃん、と呼びかけるも虚ろな状態。
私の手のひらで弱々しく寄りかかって眠るマルちゃん。
このまま小屋に戻したら、寒くてますます弱るんじゃないか、いや、そのまま冷たくなってしまうんじゃないか、と怖くてたまらなかった。
でもこのまま私の手のなかでいると、私が寝てしまって無意識に潰してしまうかもしれない。
明日の朝、「鳥専門」の病院に営業開始時間になったら電話をしよう。
予約制だから、休み明けで混んでて診てもらえなかったらどうしようと思いながら、もうそれしか頼る術はない。
マルちゃん、どうかがんばって朝を迎えてね、とそっと小屋に戻した。