[きみの花が咲くよ。その時がきたよ。]
いやいやいや。
「鉄コン」のクライマックスが全編にわたって描かれているような迫力!
これも一気読みさせられました・・・・繊細で少し斜にかまえているけれど物事をストレートに見、感じ、それを内に取り込み、とても危うく、邪悪なものに取りこまれそうになりながらも、きちんと愛情を受け取ることができる子ども、ユキ。
「鉄コン筋クリート」「ナンバーファイブ(吾)」「ピンポン」
・・・、と発表年代ばらばらに読んできましたが。
どれも良かった!どれもおもしろかった!!
これらのお話どれもだいたい対になるようにして主人公がいるのですが、
鉄 ならシロとクロ
吾 なら・・・んー、これは少年二人ではないですがまあ マイクとマリー(マトリョ―シカ)が対になるかと
ピン なら もちろんペコとスマイル・・・(あっスマイルの本名って!)
で、「GOGOモンスター」です・・・。
まず かわいいー♪本当にかわいいです。キャラクター。頬がふっくらしていて、表情が豊かでまさに小学生って感じ。シロとクロより子供らしくて(シロはまあアレですが)ペコたちはもう高校生だからあのやーらかい雰囲気はない。
小学3年生、確かにこっちとあっちとを行き来できるぎりぎりの年齢の主人公なんだろうな。
舞台は小学校。3年生の立花雪(ユキ)はあっちの世界が見える男の子。あっちの世界が見える子どもはそういないのでもちろんクラスで孤立。先生からも叱られる。でもユキを理解してくれる用務員のガンツもユキを嫌がらずに話を聞いてくれる転校生の鈴木誠(スマイルの本名は月本誠でしたね)もいて、なにより学校にはあっちの世界の友達がたくさんいるのですから学校には毅然として通っています・・・。
今回、主人公ユキと対になるのは誠ですが、もう一人この子はどっちなの?という子が。5年生の「IQ」。段ボールを頭からかぶり生活、学校で飼われている白いうさぎの「ユキ」をかわいがり、そして天才。ユキのこともずっと観察していたようです。ユキの世界の理解者のようだけれども、あくまでこっちの世界の言葉での解釈です。
あっちとこっちの世界、そして両方の世界に侵食してくる邪悪なもの・・・ ユキはあっちの世界に住む友達「スーパースター」からだんだん距離を置かれていくように感じ、それは大人に近づいているということなのですが、自分を守ってくれる世界から離され一人になってしまう不安から、世界すべてを・自分を消してしまう=黒い扉の向こう側へ行ってしまう誘惑にかられるようになり、そして・・・・。
見える子とデキル子と普通の子の、春から次の春までの一年が描かれています。髪も切ったり伸びたり
ユキだけに届くメッセージの数々。 うさぎ、そして銀の棒。ユキが闇に勝つためには何が必要なのか。
ユキが魅力的なのはもちろんですが、普通の子誠の存在は大きいですね。
誠は邪悪なものに負けてしまい廃校になってしまった(らしい)小学校からグループで転校してきた子どもの一人です。勉強は普通、無口だけど気遣いのできる男の子で、あっちの世界にこだわるユキを心配しています。そしてあっちの世界の友達も誠がユキの光となるだろうことを予見してか、あっち友達の一人チャンスがいたずらをしていましたが・・・・。
それにしてもセリフがいいのです。
すじと直接関係のない回りの子のなんてことない言葉や、なんというか説明するのが難しいのだけど突っ込みがさりげなくおかしい。日常の切り取り方が上手な作家さんなのでしょうねー。言葉の感覚が鋭くて。お母さんが詩人(国語の教科書に載ってるし編纂している)というのも関係しているんだかわかりませんが
幼年期から少年期に移行したというところでしょうか 最後の自転車の場面、とてもよいです。止まらなくて危ないけど男の子なんてそんなもん
それに、ウサギたちと一緒のほっとしたようなIQの姿も。 うさぎのユキは…貫禄あるなぁーーー
ところで
ユキはスマイルみたいな話し方をする。・・・スマイルはヒーローを待ち望み、ユキはスーパースターを待ち望む・・・スーパースターが現れるには誠の力が必要だった・・・
そして田村卓球場のおばばは冷酷無慈悲に強いスマイルを「スマイル‘モンスター”」と呼んだのでした
いやいやいや。
「鉄コン」のクライマックスが全編にわたって描かれているような迫力!
これも一気読みさせられました・・・・繊細で少し斜にかまえているけれど物事をストレートに見、感じ、それを内に取り込み、とても危うく、邪悪なものに取りこまれそうになりながらも、きちんと愛情を受け取ることができる子ども、ユキ。
「鉄コン筋クリート」「ナンバーファイブ(吾)」「ピンポン」
・・・、と発表年代ばらばらに読んできましたが。
どれも良かった!どれもおもしろかった!!
これらのお話どれもだいたい対になるようにして主人公がいるのですが、
鉄 ならシロとクロ
吾 なら・・・んー、これは少年二人ではないですがまあ マイクとマリー(マトリョ―シカ)が対になるかと
ピン なら もちろんペコとスマイル・・・(あっスマイルの本名って!)
で、「GOGOモンスター」です・・・。
まず かわいいー♪本当にかわいいです。キャラクター。頬がふっくらしていて、表情が豊かでまさに小学生って感じ。シロとクロより子供らしくて(シロはまあアレですが)ペコたちはもう高校生だからあのやーらかい雰囲気はない。
小学3年生、確かにこっちとあっちとを行き来できるぎりぎりの年齢の主人公なんだろうな。
舞台は小学校。3年生の立花雪(ユキ)はあっちの世界が見える男の子。あっちの世界が見える子どもはそういないのでもちろんクラスで孤立。先生からも叱られる。でもユキを理解してくれる用務員のガンツもユキを嫌がらずに話を聞いてくれる転校生の鈴木誠(スマイルの本名は月本誠でしたね)もいて、なにより学校にはあっちの世界の友達がたくさんいるのですから学校には毅然として通っています・・・。
今回、主人公ユキと対になるのは誠ですが、もう一人この子はどっちなの?という子が。5年生の「IQ」。段ボールを頭からかぶり生活、学校で飼われている白いうさぎの「ユキ」をかわいがり、そして天才。ユキのこともずっと観察していたようです。ユキの世界の理解者のようだけれども、あくまでこっちの世界の言葉での解釈です。
あっちとこっちの世界、そして両方の世界に侵食してくる邪悪なもの・・・ ユキはあっちの世界に住む友達「スーパースター」からだんだん距離を置かれていくように感じ、それは大人に近づいているということなのですが、自分を守ってくれる世界から離され一人になってしまう不安から、世界すべてを・自分を消してしまう=黒い扉の向こう側へ行ってしまう誘惑にかられるようになり、そして・・・・。
見える子とデキル子と普通の子の、春から次の春までの一年が描かれています。髪も切ったり伸びたり
ユキだけに届くメッセージの数々。 うさぎ、そして銀の棒。ユキが闇に勝つためには何が必要なのか。
ユキが魅力的なのはもちろんですが、普通の子誠の存在は大きいですね。
誠は邪悪なものに負けてしまい廃校になってしまった(らしい)小学校からグループで転校してきた子どもの一人です。勉強は普通、無口だけど気遣いのできる男の子で、あっちの世界にこだわるユキを心配しています。そしてあっちの世界の友達も誠がユキの光となるだろうことを予見してか、あっち友達の一人チャンスがいたずらをしていましたが・・・・。
それにしてもセリフがいいのです。
すじと直接関係のない回りの子のなんてことない言葉や、なんというか説明するのが難しいのだけど突っ込みがさりげなくおかしい。日常の切り取り方が上手な作家さんなのでしょうねー。言葉の感覚が鋭くて。お母さんが詩人(国語の教科書に載ってるし編纂している)というのも関係しているんだかわかりませんが
幼年期から少年期に移行したというところでしょうか 最後の自転車の場面、とてもよいです。止まらなくて危ないけど男の子なんてそんなもん
それに、ウサギたちと一緒のほっとしたようなIQの姿も。 うさぎのユキは…貫禄あるなぁーーー
ところで
ユキはスマイルみたいな話し方をする。・・・スマイルはヒーローを待ち望み、ユキはスーパースターを待ち望む・・・スーパースターが現れるには誠の力が必要だった・・・
そして田村卓球場のおばばは冷酷無慈悲に強いスマイルを「スマイル‘モンスター”」と呼んだのでした