先日、大阪梅田のハービスHALLで開催されている
「世界報道写真展2005」に行ってきました。
この一年に報道された世界中の出来事の写真が大きく引き延ばされ
会場一面に展示されていました。
上のチラシの写真は、今回の催しで大賞を獲得した作品。
題名は「スマトラ沖地震による津波で親族を亡くし嘆き悲しむ女性」。
手の平を天に向かって広げ、地面は手の平で、もがかれた跡・・
地に体全体を伏せ、天と地、自然に向かって悲しみを体全体で表現している。
深い悲しみが、見る側にひしひしと伝わってくるような写真でした。
全体的に悲しい、悲惨な報道写真が多かったように思います。
世界の陰の部分、闇の部分を写真を通して垣間見たような気がします。
うまく表現できないけれど、自分が知り得ない悲惨な出来事が
今もどこかでひそかに起こっている・・その事実をどう受け止め
何をしていけるのかということを問題提起しているような写真展でした。
あまりにも闇の部分ばかりにスポットが当たりすぎて
少し悲しい現実を感じました。
もっと希望や喜びという分野の写真も、
同時に展示されていても良かったのではないかと
私個人的にはそう思いました。
同じフロアーで、福山雅治さんの写真展も同時に開催されていて、
そちらは入場制限がかかるほど女性ファンでいっぱいでした~!!
彼も写真家としては、名が知れているので興味があったのですが、
ダンナが「パス!」というので、残念ながら見られませんでした。
なにはともあれ、報道写真展では人の心に訴えかけるような写真、
表現力のある写真をたくさん見ることができました。
そして世界の問題は何かということを深く考えさせられもしました。
写真の奥深さ、パワーを感じた一日でした。
僕がはじめてそれを意識したのは、好きなサッカーを通じてでした。ジェフ千葉という地元のプロチームの監督さんが、「日本は平和で安心してサッカーができる。競技場に子供や女性も来られる。素晴らしい」と語っていました。監督さんはボスニア・ヘルツェゴビナの人で、ユーゴ紛争でいろいろな苦労をされた方です。友達や親戚も死んだというようなことをおっしゃってました。
ユーゴ紛争のことは知っていましたが、民衆はどうだったのかについては、代表的な部分の報道しか見ていなかったので・・・。
サッカー観戦も国によれば、女性は参加できないとか。平和もそうですが女性の地位もまったく認められていませんよね。
当たり前のことが、当たり前でないことっていっぱいあるんですね。