下松市の温見、大藤谷地区に点在するお大師様を巡る “お大師回り” が行われる。ここの歴史も古い、地域の言い伝え(資料:昭和60年(1985)8月に故:藤井繁人氏によりまとめられた「思い出の或日記」より)によると、明治12年4月(1879)新四国八十八ヶ所ができた、その頃に大藤谷、道谷、温見の各所の道端に石仏が置かれた記述がある。平成3年に管理とお参りがしやすいようにと現在の場所に移設された。
日 時:4月21日(水) 午前8時30分頃に温見集会所に三々五々集まって出発、昼食を挟み午後2時頃に出発地点に戻る。行く先々でお接待があり、当屋では昼食も用意される。お参りには、少しばかりのお賽銭を持参されると良い。
花祭りは、4月8日に行われるのが恒例であるが、ここ大藤谷地区では5月8日に行われる。場所は河内神社の境内である、元々薬師堂(元文4年創立)のあった所で、当地の旧家藤井家(中土井家)には、先祖藤井清左衛門さん(元禄9年)の遺本尊としての薬師如来像があった。毎年5月8日にご開帳されておりました、お釈迦様の生誕をお祝いする花祭りの行事も行われており、5月8日に併せてするようになったそうな。薬師堂の改築と別の場所に在った河内神社の老朽移転よってこの地に神仏一体の神殿ができた。(「思い出の或日記」より)
小さな山間に温もりのある素朴な行事が大切に受け継がれている。
― 写真は、よねがわフォトコンテストの作品を使用させていただきました。―