議員定数や議員報酬の削減が問われるとき、民主主義制度を前提とした議会制度のコストはどのように考えればいいのでしょうか。
政治は市民が主役であることは間違いないとしても、多様な意見を集約する過程で、選挙による議会制度の維持が、民主主義制度の要であるとすれば、単に定数や報酬の削減を議論することには問題があります。
しかも、その削減が、首長と議会の対立構図の中で、攻撃の手段としてつかわれてしまうことに、この議論の不幸があります。感情や感覚で判断されてしまうことを危惧します。
オール与党的な議会が、財政破たんを招いたり、権力構図を助長したりする例は、数多く見受けられます。また、リーダーが常に正しい判断ができるという保証はどこにもありません。議会本来の役割を議員が理解しまた活動するという原点に戻ることによって、議会改革が進み、議会が民主主義のコストとして認知されるようになるのでしょう。
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