『「知」の挑戦 本と新聞の大学Ⅰ,Ⅱ』(集英社新書)を読んで、自分自身の政治的スタンスを再確認することができ、指針を与えられ勇気づけられた本であり、知的満足を覚えたと言うのが感想です。
この本は、朝日新聞と集英社のコラボによる講義録で、モデレーターとする二人を含め10人の先生方が、それぞれの主張と質問に答える形の講義録になっています。1年前の講義録のために、その時の情報としては変化していると思う場合もありますが、基本的なところでは全く問題ありません。皆さんにぜひご一読を進めます。
すべての講師の先生方の講義に共感するところが多かったのですが、やはり、地方議員として関心があるだけに、政治の分野で講義をした、杉田敦、中島岳志、両先生の講義録に教えられることが多くありました。いや、他の先生方に教えられることが多く、上から目線の様で申し訳ありませんが、政治分野の両先生方には共感や同感を覚えたといったほうがよいのかもしれません。
先生方のようにうまく整理して文章化することができませんが、このブログでも政治的スタンスという面において同じようなことを語ってきたつもりでいます。現場にいる人間として、実際に政治に携わる人間として、理想または理論的な考え方と現実のはざまで考えさせられるところが多くあります。妥協すれば考えなくても済むことは多いのでしょう。しかし、理念において、また理想を追求するという姿勢を崩してまで、そのための妥協はあっても、自分自身の利益や安楽のみを考えた妥協はできません。そこに苦労と悩みがあるのですが、地道に活動するしかないといったところが、大げさにいえば私の今のところの悟りとなっています。
理念を失わず、自分自身が何ができるか、絶えず問題意識を持ちながら、役割を努めることに徹したいと思っております。
以上