山梨県出身の知人が、帰省したといってブドウをお土産に持ってきてくれた。
産地から直行の、新鮮そのもの、はち切れんばかりに実が熟れている。
巨峰かと思ったが、種なし「ブラックビート」と、ラベルが貼ってあった。
見たのも食べるのも始めての品種である。
実は丸く、大きなのは、その直径は500円コインに近いぐらいあろうか。
少し皮をむいて、そこから押し出すようにすると、ツルっと甘みの載った果肉が口の中に飛び込んでくる。
ただ甘いだけではなく、適度な酸味もあり一房ぐらいペロっといけそうである。
現実はそんな贅沢な食べ方は出来ず、二人で一房を分け合う。
「種なし」ではあるが、時には、ゴマ粒より小さなタネ(おそらくタネだろう)が残っていて嚙んでしまうことがある。
専門的なことは分らないが、「種なし」を育てる過程で、どうしても未熟なタネが残ってしまうのかもしれない。
あのタネをかんだ時のガリっという感じが、なんとも言えずいやなのである。
むしろ、私はブドウに種があっても構わない。
食べるときは嚙まずに種ごと飲み込んでしまう。
その方が一粒一粒タネを出すより酸っぱさを感じなく、おいしいと思うのでそうする。