だいじょうぶ 自分でできるこだわり頭[強迫性障害]のほぐし方ワークブック(イラスト版 子どもの認知行動療法 3) (イラスト版子どもの認知行動療法) | |
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明石書店 |
こちらの本では実際にOCD(強迫性障害)がどのように子どもの頭の中で起こっているのかが丁寧に分かりやすく書かれています。ある程度の強迫観念がある人にはイメージしやすい疾患ですが、ない人にには全くないと思いますので、こちらの本を一緒に子どもたちと読むことによって、ある程度の理解ができると思います。
こちらの本を読んだ上で子どもに再保証を求められた時の対応をつくってみました。
いろいろなパターン、家庭の状況によって違うとおもいますが、とにかく周りが巻き込まれないことが大切なのですが、それよりも暗い雰囲気、周りも暗い気持ちにできる限りならないようにすることも大切だとおもいました。
強迫観念が起こった時にしばしば”~~大丈夫?”と子どもは聞いてきます。
大丈夫だよと答えても決して納得できず、強迫行為へと進んでしまいます。
再保証の対応方法例
(再保証とは再確認、安心探しを求める行動の対応。)
バージョン1
子どもA ”~大丈夫?”
不安に思うのは何のせいなのか?考えて見て。
子どもA “OCD”
そうOCDのせいなんだよね~OCDにだまされている、
OCDが嘘をついているよね。
じゃあOCDに何ていう?
子どもA“OCDの嘘つき、消えてなくなれ!”
そうだよねOCDの嘘つき、消えてなくなれ!
人間は菌より強い!
手から出るのは幸せのエターナルパワー!(合言葉のようなものを決めておく、できるだけ元気になるような言葉いいと思う)
バージョン2
A子 “~大丈夫かな??”
不安に思うのはAちゃんの考えでは無いよ!
脳が勝手にしゃっくりして、不安に思うように騙してるんだよ。
不安にさせようとだましているのは何かわかる?
A子 ”わかんない、でも~大丈夫??”
パパと勉強したよね?何が不安にさせているか?ママに教えて?
A子 “OCD”
じゃあ、OCDに何て言えばいいか?ママに教えて?
A子 ”OCDの嘘つき!”
そうだよね。
手を洗いたくなったら、離れる、少し時間を置く、OCDの言うことに逆らう!
Aちゃんのこと大好きだから ギュっと抱きしめる。
大丈夫?と確認することに対して、大丈夫という保証を与えることは、
決して治療にならないこと、強迫は良くならないことの理解が必要。
強迫観念が出ていないときに、そのことをAちゃんに理解してもらう必要が有る。
周囲の者は再保証、安心確認を行うことが、本人の不安を取り除いてあげれるし安心確認をしなければ、どんどん不安が増して不安に耐えきれなくなるのでは?という思いが常に繰り返されていると思います。
しかし安心確認をしてもAちゃんからは次の質問が出て、決して”ありがとう、助かった、ママ楽になったよ”という言葉は聞かれない、そうなると周囲がイライラして”いい加減やめなさい!水がもったいない!どうして止めれないの!”強い口調になってしまう。
止めれないのは本人のせいだという口調になってしまいがちです。
強迫観念というものが本人とは全く別のところから湧いてくること。
根拠の無いものが強迫観念をおこし強迫行為を行っているということを認識させる、認識する必要があると思います。
喘息で咳が出る人に、”なんで咳ばっかりしてるの?いつまでも咳ばかりしてバカじゃ無いん?”本人にとってはどうしようも無いことに対して止めろということは意味がなく、治療をする必要を伝えることが必要だと思います。
OCDが悪者、悪者はOCD。
本人にはどうして安全確認に付きあわないか?OCDになんていうかの確認!
”~大丈夫??”に対しては全く別の質問で返すのも方法だと思います。
なんでもいいと思います。その質問はOCDが騙しているんだね、OCDが勝手に不安にさせているんだよ!ということ確認させた上で、
とにかく違うことに意識が行くことに対して質問を質問で返す方法。
”そんなことより今日のご飯はなにがいいかな?”
”そういえば夏服はどんな服がいいかな?”
”そういえば今度の日曜日はデパートにみんなで行って、買いたい本を買おうか??”
”Aちゃんの好きな食べ物は??”
”大きくなったら何になる??”
場合によってはそういう会話で気がそれる時もありますが、そうでないこともあります。
一番大切なのは悪者はOCDということを家族全員が共有することです。
・・・・・つづく・・・・・