もう、ミーリンチャンから、聞いていたので
トリのネタは“井戸の茶碗”と、わかっていたのですが…
黒の袴に、銀ネズかグレーと言う色目のお着物
古典ですね…って、感じです。
後ろの屏風もなくなって、高座も若竹色から、畳の感じに。
座布団は、流石に1ヶ月毎日使っていました…と言う風で、使い込まれた感満載でした。
「くずい~!!」「くずやさん!」やっぱり、井戸の茶碗。
くずやの正直清兵衛さんの出番です。
このネタは、去年の8月、船橋の文化会館での落語会以来ですが
大好きなネタなので、嬉しい
いろんな人の井戸の茶碗聞いて来ましたが
志の輔さんのは、清兵衛さんにスポットが当たっていて…
細川の家臣・高木様と
浪人暮らしの千代田様との、間に入って
行ったりきたりで、大変な思いをするくずやの清兵衛さん…さいごに
開き直って吐露する心情がいい…
「千代田様の言われる事もよく分かります。やせてもかれても千代田卜斎、武士の面子にかけて
この金受け取れぬ。返して参れ!!と、言われる千代田様はそれでいいでしょう!
言われた私はどうなります。持ちなれない大金を胸にいれ、落とすんじゃないか、取られるんじゃないだろうかと
心配しながら,高木様と千代田様の間を行ったりきたりする…そんなくずやの気持ちを考えた事がおありですか?」
ここが、山だよね。
もっとも、落語ですから
「と、これで私の挨拶は終わります」と、笑いで逃げて
深刻にならないようには、ボケもいれつつ…でも、この台詞をくずやに言わすための、それまでの布石って
感じですよね。
9時半、ちょうど3時間の、充実の落語会でした。