昭和三十八年に教科書無料化が始まって、50数年間もなく60年になろうとしている。
「憲法では義務教育の無償をうたっている。せめて教科書代だけでも無料にしなければ」といううたい文句で始まったが、その裏で教科書の検定という文部省を介して思想統制、歴史改ざんという武器を得た。自民党が政権をとり続けた結果、この長きにわたって少しずつしかも着々と教科書に自民党の意向が反映され来た。
この結果、東京をはじめとする都市の一般市民を殺害するアメリカ軍の空襲(焼夷弾による一般国民の殺戮)の事態は伏せられ、原爆を落とした将軍の判断等が反省されず、日本軍のノモハン事件という無責任な戦争、第二次インパール作戦のような粋がった自分でもできるという過信だけの無能力な指揮官・参謀による兵士の無駄な消耗、特攻という兵士の死を前提とした決断した参謀指揮官たち、天皇の命に逆らって戦争を続けようとした総指揮官を無視した軍人。学徒軍人、二等兵を無駄にリンチした下級指揮官、一般国民を自分の都合と、サディスト敵に虐待した特高、捕虜を生体解剖した軍医、狂喜を許した軍隊組織これらの反省を封じ込め、昔流のおかしな軍人精神を持った田母神旧幕僚長、戦闘があり、PKOでは流れ弾が飛び込んできたことを流れ弾ということだけで済まし近くで戦闘が無かったとする指揮官とそれを了承する稲田元防衛大臣とそういわせる自民党幹部。等々が過去としてこっそり閉まい込まれそうである。
この結果南京事件をなかったものとするだけで実態をきちんと反省しなかった結果、いつまでも直接戦争しなかった人民軍を母体とする中華人民共和国にいつまでも指摘され続けているのである。100年前から70年前の第二次大戦の敗戦までのかなりのいかれた軍人、お金のため不正、汚職をする役人、軍属、軍閥、三井、三菱党の大財閥等のきちんとした反省がなされていない。このため問題の防止策も策定されていない自衛隊関係の法律や一部旧軍精神を引き継いでいる自衛隊幹部等の問題が解決されていない。国民会議を中心とする極右が蔓延してきたのも、教科書の問題があるとして良いだろう。
司馬遼太郎が膨大な資料を集めながらあまりのいい加減さに、ノモハン事件を小説にできなかったことを知るべしである。
久しぶりに不平不満を書いてみました。<by やじさん>
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