Counting Blessings

シンガーソングライター Yumiko Beckの
活動やあれこれ。

300 帝国の進撃

2014年07月02日 | 映画
映画1,000円の日だから行こう、行こうと言う夫に負けて、
しょうがなく(?)昨日は仕事の後、六本木TOHOシネマへ。

目当ては「300スリーハンドレッド 帝国の進撃」
前作「300スリーハンドレッド」の続編。

B.C.480年の、ペルシア遠征軍とギリシア連合軍との
サラミス海戦を下敷きにした映画だった。

映画自体は残虐な戦闘シーンばかり。
ちょっともう私には刺激が強過ぎると言った感じ。

この遠征を行ったペルシアの王、クセルクセス一世が、
映画の中ではツルツルの肌の神王として描かれているが、
これが旧約聖書のエステル記に出て来るアハシュエロス王
(新共同訳ではクセルクセス王)だそう。



エステル記には、ユダヤ人でありながらクセルクセスの王妃となったエステルが、
捨て身で王に進言し、すんでの所で自分の民族であるユダヤ人を
大虐殺から救ったと言う話が書いてある。
ハラハラドキドキの物語だ。

子供の頃からエステルの話は何度も聞いている。
当然エステルに感情移入して聴いているから、
エステルに目をかけたクセルクセス王が、
私の中では何となくいい人のカテゴリーに。。。

また、そこから更に60年近く遡ると、
バビロン捕囚のイスラエル人を解放したクロス王の記事も出て来る。
そうなると、何となくバビロンの酷さに対比するように
ペルシャには親しみが湧いていたものである。。。

・・・が、300スリーハンドレッドで描かれているペルシャ王は
当然の事ながら、全く違ったものであった。

数にものを言わせて、次々と周辺諸国を征服。
自国の兵士を犠牲にする作戦もまったく厭わない。
何故なら数がいるから、いくら犠牲にしても構わないのだ。

このように強大な権力を持ち、自らを神とし、自分の手の中にある命をいとも軽く扱う王。
この同じ王が、ある時は憐れみを持ち、特定の民族の命を救う。

矛盾とも言いたくなるような、何とも不思議な感覚に包まれる。
しかし同時に、そのもっと上には、このように恐ろしい王を使っても歴史を動かす、
神の見えざる手、絶対的な主権が見えてくるようでもあった。


・・・それにしても、映画を観てドッと疲れる、と言うのは。。。
年齢かな。

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