CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

18-035「悪と仮面のルール」(日本)

2018年02月05日 00時44分49秒 | 日本映画
上手くいかないのは、あなたの恋愛だけ
 財閥の久喜家に生まれた文宏は少年時代、“邪”の家系を断ち切り、久喜家の養女にして初恋の女性・香織を守るために父を殺害して失踪した。
 十数年後、整形して新谷弘一という他人の身分を手に入れた文宏は、秘かに香織を見守り、彼女のために人知れず行動していくのだったが。(「allcinema」より)


 何となくイメージからして、玉木宏演じる、主人公の久喜文宏なる人物が、影で凶気の殺人を繰り返すような話かと思っていた。

 確かに殺人を犯したりするのだが、それはただ愉快犯のようなものではなく、純粋なる気持ちがあってのもの。

 それは、少年時代に恋した女性、香織を護ること。


 文宏は、絶対的な悪である〝邪〟となるよう父親に創られようとしていたが、それは心を壊すようなものだったのかな。

 海外で整形によって顔を変え、新谷弘一という名で日本に戻ってきた文宏。

 探偵に香織の身辺調査を依頼し、彼女が狙われていることを知った文宏は行動を開始する。

 久喜家の養女として大金を相続した彼女は、その相続した金のため命の危機にまでさらされているという状況。

 サスペンス要素もあるが、愛する女性を影から護るという、切ないラブロマンスの要素が強い作品であった。

 
 絶対的な悪、邪として創られた男ということであったが、実際は邪にはならなかったのかな。
 文宏の異母兄弟である久喜幹彦の方が、邪にふさわしい強烈なキャラだった。

 そんな幹彦に接したり、世間をにぎわしているテロリストに接する文宏の反応は、ごく普通の人間のものだったな。

 
 香織に迫る危険を文宏がどのように排除するのか、そして文宏は香織に自分の正体を告げるのか。

 危険に対する決着、結末はやや拍子抜けの感があるものだったな。

 そして事件の決着よりも大切なのは、別のものだったんだなと思わせる長いラスト・シーンだった。

 設定や話が進んでいく方向は興味深かったが、サスペンス的な部分はやや物足りなさを感じた作品だった。

 どちらかと言うと、ままならぬロマンスに重点を置いた話だったのかな。

/5

監督:中村哲平
出演:玉木宏、新木優子、吉沢亮、中村達也、光石研、村井國夫、柄本明
於:新宿バルト9

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