22-074「ナイル殺人事件」（アメリカ）

人は愛のためなら何でもする
　エジプトのナイル川をめぐる豪華客船の中で、美しき大富豪の娘リネットが何者かに殺害される事件が発生。容疑者は彼女の結婚を祝うために集まった乗客全員だった。
　名探偵エルキュール・ポアロは“灰色の脳細胞”を働かせて事件の真相に迫っていくが、この事件がこれまで数々の難事件を解決してきたポアロの人生をも大きく変えることになる。（「作品資料」より）


　「オリエント急行殺人事件」に続いて、アガサ・クリスティ原作のミステリーを、ケネス・ブラナーが監督、主演で製作した作品。

　１９７８年にも製作されており、そちらはＴＶで放映されていたのを、チラリと観たぐらい。
　原作も読んでいないので、おかげでストーリー内容もよく憶えていないままに鑑賞することが出来た。

　大富豪の娘、リネットがサイモンと結婚し、その新婚旅行に多くの知人が参加。
　豪華客船でナイル川を巡っていたが、そこで殺人事件が発生し、同乗していたポワロが解決のため捜査する。

　参加した人の中には、リネットの元恋人と言われる医師や、会計士、名付け親などが参加するが、それぞれ何かしら秘め事を抱えている様子。

　そのため、誰もが容疑者と目される。

　ポワロの友人であるブークも同乗するが、ブークは「オリエント急行殺人事件」にも登場していたんだな。

　一番、怪しいのは、サイモンの元カノで、彼への未練が経ち切れず、堂々とリネットとサイモンの新婚旅行に乗り込んでくるジャクリーン。

　ジャクリーンの登場で、何かしらトラブルが起きそうな感じのところ、本当に殺人事件が発生する。

　最初のシーンで、リネットとサイモンの出逢いのシーンがあるが、後から考えると、これも仕組まれていたものだったのかなと思わされる。

　殺人事件の真相が、ポワロによって明かされると、何となくそのような話だったなと思い出させるところがあったが、考えられた計画だったなと感心もさせられるかな。

　殺人事件は続いて起こるのだが、それは真実を隠すためのものである。

　豪華絢爛な客船の中で起こる密室殺人。
　それぞれに秘められた愛が描かれ、惹き込まれるミステリーとなっていた。

/５

監督：ケネス・ブラナー
出演：ケネス・ブラナー、ガル・ガドット、アーミー・ハマー、エマ・マッキー、トム・ベイトマン、レティーシャ・ライト
　　　アネット・ベニング、ソフィー・オコネドー、ドーン・フレンチ、ジェニファー・ソーンダース、ローズ・レスリー、アリ・ファザル
於：ＴＯＨＯシネマズ新宿