CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-064「マヤの秘密」(アメリカ)

2022年03月12日 23時46分02秒 | アメリカ映画
記憶の断片を繋ぎ合わせようとする者は、時に固執することもある
 1950年代のアメリカ郊外。かつてナチスの軍人だった男から戦時中に暴行を受けたマヤは、街中で偶然その男を見かけ、復讐心から男を誘拐。夫のルイスの手を借りて自宅の地下室に監禁する。マヤは殺したい気持ちを抑え、男に罪の自白を求める。
 しかし、男は人違いだと否定し続ける。(「作品資料」より)


 1950年代のアメリカ郊外。一人息子と一緒に公園にいたマヤは、ある指笛を聞き、その男の姿を見て驚愕する。

 その後、その男の後をつけ、住まいを見つけ出したりするのだが、果たしてマヤにとってその男が何者なのか。

 やがて、マヤは男が仕事から帰る途中の路上で、男を殴りつけ、誘拐し、自宅の地下室に監禁する。

 夫のルイスは、マヤが取った行動に驚き、事情を訊く。

 そこで、マヤはこれまでルイスにも隠していた事実、15年前に妹と共に、ナチスに暴行されたこと、そしてその中の一人が、拉致した、トーマスと名乗る男であると確信し、それを白状させよう、ひいては殺害さえも辞さないことを告げる。

 マヤの言うことを否定するトーマス。
 何とか白状させようと、狂気まがいの言動を見せるマヤ。
 真実を知ろうと奔走するルイス。

 果たして、マヤの主張することは真実なのか。

 マヤを演じたノオミ・ラパスは、「アンストッパブル」でも、他の家の娘を、亡くした娘であると狂気じみた主張をする女性を演じていたな。

 本作でも、自らが憶えているという指笛と顔だけで、トーマスがナチスであり、自分と妹を襲った男であると主張する。

 マヤは悪夢を見ることで、かつて精神科医に通っていたこともあり、ルイスはハッキリと彼女の主張を受け止めることが出来ずにいる。

 家の地下室で、縛り付けられたトーマスとマヤたちのやり取りが繰り広げられる。

 果たして、マヤの主張は正しいのか、それとも妄想なのか。

 なかなかハッキリとした真実が見えてこない中、クライマックス、ことは思わぬ展開へとなっていく。

 妄想とも現実ともつかぬままの展開は、緊迫感があって面白かった。

 ノオミ・ラパスは、こういう狂気を湛えるような役柄が、よく似合うな。

 この先は、別の秘密を抱えて生きていかなければならないんだな。

/5 

監督:ユヴァル・アドラー
出演:ノオミ・ラパス、ジョエル・キナマン、クリス・メッシーナ、エイミー・サイメッツ
於:新宿武蔵野館

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